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- 科名・属名 : スイカズラ科 ガマズミ属
注.APG分類では、ガマズミ科(VIBURNACEAE)
- 特徴 :
高さ3〜4mの常緑低木。
枝は褐灰色でよく分枝する。若枝はしばしば赤味を帯び、白色の腺状毛が薄く生える。
葉は対生し、葉身は倒卵形〜楕円形、長さ3〜8(−11)cm、幅2〜4(−5.5)cm。先は円頭〜鈍頭、基部は円形〜くさび形、下部を除き平らな円い鋸歯があるか全縁。質は厚い革質、表面は深緑色で多少光沢があり、脈はわずかに凹み、裏面は淡緑色、無毛であるが時に側脈の脇に長毛がある。葉柄は長さ5〜15mm、赤味を帯び、わずかに星状毛がある。
花は枝の先に長さ2〜5cmの円錐花序となり、花冠は白色で時にピンク色がかかり、高杯形で径7〜10mm、筒部は円筒形で長さ5〜7mm、径2〜3mm。厚くて先は5裂して開出し、裂片は卵状円形で長さ3〜4mm。雄しべは花筒の口部につき、花糸はごく短く、長さ1〜1.5mm、先は下方に曲がる。
果実(核果)は球形〜卵形、長さ5〜6mm、赤くて後に黒熟し、宿存性の花柱と萼がある。
- 分布・生育地 :
九州(奄美大島以南)〜沖縄 (国外:日本固有) 低地や低山地の日当たりのいい斜面、林縁
- 花期 : 12〜3月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年2月25日 鹿児島県徳之島 中1・全体2〜中4・果実1 同 上 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・果実(核果) 2023年5月8日 鹿児島県奄美大島 右上・葉(表) 2017年2月25日 鹿児島県徳之島 右下・葉(裏) 2023年5月8日 鹿児島県奄美大島
- 撮影記 :
鹿児島県徳之島への花見、目的の花を撮影し終え、飛行機の出発時間まで余裕があったので、海岸や低地林を散策した。
真冬ではあったが、まだ秋の花が咲き残り、見上げると冬咲きの白いこの花が咲いていた。色付き始めた赤い果実も一緒についていた。
帰って調べると、花は真冬に咲き、果実は4〜6月に熟すと記されていた。わずかと言えども赤くなり始めた果実も写せたのはラッキーだった。
いつも思うが、冬に南西諸島に出かけると、この時期に咲き始める花があるのに驚かされる。
和名のゴモジュ(胡麻樹)は、葉を揉むと胡麻の香りがすることからつけられているようだ。
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