コツクバネウツギ(小衝羽根空木)

Abelia serrata


コツクバネウツギ(帯紅色花)

  • 科名・属名
  • : スイカズラ科 ツクバネウツギ属

  • 特徴

  •  高さ1〜2mの落葉低木。
     枝はよく分枝し、樹皮は灰白色〜灰褐色で、不規則に裂ける。
     葉は対生し、卵形〜卵状披心形で長さ2〜5cm、幅1〜2cm。先は急に細くなって鈍頭、基部はくさび形で、縁にごくわずかに不揃いの鋸歯がある。両面とも有毛で、裏面脈上には開出毛が密生する。
     花は若枝の先に2〜6個集まってつき、黄白色〜帯淡紅色。花冠は漏斗状で長さ1〜2cm、先端は浅く5裂する。萼は基部まで2〜3裂し、鈍頭あるいは凹頭か2浅裂する。
     果実(そう果)は細い筒状で長さ8〜10mm。

  • 分布・生育地

  •  本州(静岡、長野県以西)〜九州
     日当りのいい丘陵地、岩場

  • 花期
  • : 5〜6月

  • 撮影月日・場所

  •  2009年5月30日 徳島県那賀郡
     中 2009年5月31日 徳島県名東郡
     下左・紅色 2009年5月30日 徳島県那賀郡
     下右・淡黄色 2009年5月31日 徳島県名東郡

  • 撮影記

  •  日当りのいい山野の雑木林に生え、よく似た仲間とは萼片の裂け方で区別され、本種は基部まで2〜3裂(時には先端が2裂or凹頭)するのが特徴である。
     花の色には変化が多いようで、蛇紋岩地帯に生えていた帯淡紅色の花(上の写真)を地元の方はベニバナコツクバネウツギと称していたが、狭義のベニバナコツクバネウツギ(f. sanguinea)は本州中部(長野、愛知、岐阜)だけの分布とされているので、ここでは分けなかった。
     一般的な花の色は黄白色のものが多い。

    淡黄色花

    同じ科の仲間の花
コツクバネウツギ2(淡黄色花)

帯紅色花