サンゴジュ(珊瑚樹)

Viburnum odoratissimum var. awabuki


サンゴジュ1

  • 科名・属名 : スイカズラ科 ガマズミ属
     注.APG分類ではレンプクソウ科(ADOXACEAE)、学名変わらず。

  • 特徴 :
     高さ5〜15(20)mの常緑高木。
     葉は対生し、葉身は楕円形〜長楕円形で、長さ7〜20cm、幅4〜8cm。先は鋭頭〜円頭で、基部はくさび形、縁はほぼ全縁かやや波状鋸歯がある。革質で光沢があり、表面は暗緑色、裏面は明るい緑色。葉柄は長さ1〜4.5cm。
     花は枝先に長さ5〜16cm、幅8〜16cmの円錐花序となり、花冠は短い高杯形、白色で径6〜8mmと小さい。筒部は鐘形、長さ3〜4mm、先は5裂し、裂片は広卵形、長さ2〜3mm、しばしば反曲する。雄しべは花冠より突出し、花筒の口部につく。花糸は糸状、白色で長さ2.5〜3mm。葯は長楕円形、黄色で長さ1.5〜2mm。子房は緑色、長さ1〜2、mm。花柱は緑色で、長さ1〜1.5mmとごく短、柱頭は3裂する。萼は小さく、長さ1〜1.5mm、裂片は5個で緑色。
     果実(核果)は楕円形〜卵形で、長さ7〜9mm、(6−)9〜10月ごろ赤くなり後黒熟する。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方南部以南)〜沖縄 (国外:韓国(済州島)、台湾、フィリピン)
     沿海地の丘陵地、谷筋

  • 花期 :   (4−)6〜7(上旬)月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2014年3月24日  沖縄県与那国島
     中1・全体2 2013年3月18日  沖縄県名護市
     (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック)
     中2・花序 2014年3月24日  沖縄県与那国島
     中3・花    同  上
     中4・果実1 2020年6月15日  沖縄県国頭郡
     左下・果実2 2015年9月5日  静岡県熱海市
     右下・葉 2020年6月15日  沖縄県国頭郡

  • 撮影記 :
     赤く小さい果実が沢山つき花柄も赤くなるので、珊瑚に見立ててこの和名がつけられている。
     春先、大雨の中初めて花を撮影したが、帰ってよく見るとまだほとんど蕾の状態だった。
     夏、同じ樹で「珊瑚樹」果実の状態も撮影したのだが、手違いで撮影したものをなくしたしまった。
     その後、開花した花も果実も何とか撮影したが、図鑑の花期や果期は本土にある花で、沖縄では2ヶ月以上早かった。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
サンゴジュ2

花序

花

果実1

果実2