フサタヌキモ(房狸藻)

Utricularia dimorphantha


フサタヌキモ1

  • 科名・属名
  • : タヌキモ科 タヌキモ属

  • 特徴

  •  草丈(花茎)7〜15cmの多年草。食虫植物。
     葉は水中に浮遊し、泥地にあっても地中葉を出すことはない。水中葉は毛状に細かく分裂し、長さ3〜6cm。
     捕虫嚢は小さく、葉にわずかにしかつまない。
     花は水中から花茎を伸ばし、3〜10花つける。花は黄色で径約1cm。
     展開花とは別に、花茎の基部や軸の所々に径1〜2mmの閉鎖花をつける。

  • 分布・生育地

  •  本州(東北〜近畿地方)
     流れの緩い溝や小川、池

  • 花期
  • : 7〜9月

  • 撮影月日・場所

  •  2006年8月16日 新潟県
     中、下・葉  同 上

  • 撮影記

  •  開発や水質悪化で著しく減少している水生の食虫植物である。
     この花が新潟県の池にあると聞き、今年の撮影リストに挙げておいた。少し遅いかなと思いつつも8月中旬出かけてみた。
     水田脇の池ですぐに花は見つかったが、田の水を落としているせいか水面が低い。花付きが悪いとの記述もあるが一面に花が見られる。捕虫嚢が少なくて小さい、葉が細かく裂け柔らかいなどの特徴を写し取ろうとしたがやや距離が遠い。
     苦労して撮影していると、「よそ者が何しに来たのか」とばかりに地元の人が様子を見にやってきた。この花のことをよくご存知のようで。花の話ですっかり和やんだ。

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フサタヌキモ2

葉アップ