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- 科名・属名 : タヌキモ科 タヌキモ属
- 特徴 :
草丈5〜15cmの多年草。
茎は地表から地中に伸びて横に這い、白い糸状の茎を伸ばし、地下に多数の葉をつける。
気中葉は地表付近につき、へら形〜線状倒卵形、長さ6〜30mm、幅1〜4mmで無毛。
捕虫嚢は地下の茎や葉、地上付近の茎などにつき、球形で径0.5〜1mm。
花は花茎の先に1〜10個が総状花序につく。花茎は分枝せず、数個の鱗片葉をつける。花弁は黄色、上唇は長楕円形で鈍頭、長さ3〜5mm、下唇は長さ4〜6mm、縁は広卵形に広がり、距は円錐形で下方へ湾曲し、長さ3〜5mm。萼は上下に2裂し、広卵形で長さ3〜4mm。
花後花柄は3〜7mmに伸びて開出し、萼も5mm程度に広がり、耳掻状になる。
果実(刮ハ)は萼に包まれ、長さ約3mm。種子は傾いた倒卵形、表面は波打ち、格子状の立体模様があり、長さ約0.5mm。
- 分布・生育地 :
日本全土 (国外:アジア〜オーストラリア) 湿地や泥地
- 花期 : 7〜10月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2010年9月26日 和歌山県東牟婁郡 中上・全体2 1996年8月25日 茨城県西茨城郡 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2010年9月26日 和歌山県東牟婁郡 左下・果実 2019年5月8日 沖縄県西表島 右下・気中葉 同 上
- 撮影記 :
花後、萼が大きくなって果実を包み、その形が耳掻きに似ていること(左下の写真)から和名が付けらている。
湿地の泥上や浅い水溜りに生え、そうでなくとも暑い湿地で這い蹲るようにしてこの花を写すのは、暑さと不自然な姿勢のため腰が痛くなる大仕事である。
上の写真の花は渓谷の川岸の大岩の水溜りに生えていたもので、ズボンを濡らすことなく楽に撮影できた。
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