ノタヌキモ(野狸藻)

Utricularia aurea


ノタヌキモ1

  • 科名・属名 : タヌキモ科 タヌキモ属

  • 特徴 :
     草丈(花茎)8〜20cmの1年草。
     植物体は水中に浮遊し、越冬芽を作らない。
     水中葉は長さ3〜4cm、多数の細かい毛状の裂片に分裂して各方向にわかれ、捕虫嚢は多数つく。非常に柔らかく、水中から出すとしぼんで毛筆状になる。
     花は水中から花茎を上げ4〜10個の花をつける。花は黄色で径6〜7mm。花茎は水中の主茎よりやや太い。花軸に鱗片葉をつけない。
     花後、花柄は下垂し先が太くなる。花柱が果時にも残って伸び、果実(刮ハ)の径約4mmとほぼ同長になる。

  • 分布・生育地 :
     本州〜九州 (国外:朝鮮(南部)〜インド、マレーシア)
     池や沼

  • 花期 :   8〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     2015年8月8日  兵庫県小野市
     中上 2015年8月29日  広島県世羅郡
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花    同  上
     下左・花2 2015年8月8日  兵庫県小野市
     下右・水中葉    同  上

  • 撮影記 :
     以前広島県の池で初めて出合ったが、萎れかけた花を1輪つけただけの貧弱なものだった。
     何とかリベンジをと考えていた所、この年、2ヶ所でこの花が群生している池に出合った。
     2つの池とも他に邪魔になる水生植物はほとんど生えておらず、その姿をしっかり撮影することができた。
     タヌキモの仲間はどれもよく似ていて区別が難しいが、この花は水中に浮遊する。越冬芽を作らない。水中葉の裂片が各方向に分れ、水から出すと毛筆状になるなどの特徴がある。

  • 水中葉

    同じ科の仲間の花
ノタヌキモ2

花1

花2