アブラツツジ(油躑躅)

Enkianthus subsessilis


アブラツツジ1

  • 科名・属名 : ツツジ科 ドウダンツツジ属

  • 特徴 :
     高さ1〜3mの落葉低木。
     葉は互生し、枝先に集まってつき、葉身は倒卵形〜楕円形、長さ1.5〜4cm、幅0.8〜2cm。先は鈍いかやや尖り、下部は次第に狭くなって葉柄に続き、縁には先が毛になる鉤状の細鋸歯がある。表面は主脈上に白い短軟毛があり、裏面は光沢があり、脈上に開出する短毛が散生し、褐色の縮れた毛が混じる。葉柄は長さ1〜3mm、縮れた毛が散生する。
     花は枝先から長さ3〜5cmの総状花序から5〜14個下垂してつき、花冠は緑白色〜白色、壷形で長さ4〜5mm、先は浅く5裂し反曲する。花序軸は開出する白い軟毛がやや密生し、花柄は長さ1〜2cmで無毛。
     雄しべは10本、花糸は軟毛が密生し、子房と花柱は無毛。
     果実(刮ハ)は下向きにつき、楕円状球形〜楕円形、長さ2〜3mm。

  • 分布・生育地 :
     本州(中北部) (国外:日本固有)
     山地の林縁、岩地

  • 花期 :   5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2014年6月3日  埼玉県飯能市
     中上・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     初夏の花を撮影しながら登山道を登り尾根に出た。この花があるはずと尾根上を進むとやっとこの花が見つかった。
     心配していた通り花期的には少し遅く、咲き残りの花がわずかについているだけだったが、小さな壷形の白い花は可愛い花だった。
     この花は中部地方以北に分布し、東海〜四国にあるこれとよく似たコアブラツツジは、若枝や花序軸に毛がないことで区別できる。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
アブラツツジ2

花序

花

花序軸