アカモノ(赤物)

Gaultheria ovatifolia subsp. adenothrix


アカモノ1

  • 科名・属名 : ツツジ科 シラタマノキ属
     注.APG分類では、学名(G. adenothrix)

  • 特徴 :
     高さ10〜20cmの常緑の小低木。
     枝は上部で分枝し、若枝には赤褐色の長い開出毛がある。
     葉は互生し、小葉は卵形で長さ1〜3cm、幅1〜2cm。先は尖り、基部はくさび形〜円形、縁に細かな鋸歯がある。質は革質で厚く、脈は凹む。
     花は上部の葉腋から長さ2〜4cmの花柄を出して1個つき、花冠は鐘形、白色でやや赤みを帯び、長さ約7mm。萼は赤色で腺毛が生える。花柄は小さな広卵形の小苞が数個あり、腺のある赤褐色の長毛が生える。
     果実(刮ハ)は球形、萼が肥大して果実を包み、長さ約6mm、赤色の液果状になる。
     別名 イワハゼ

  • 分布・生育地 :
     北海道〜四国 (国外:日本固有)
     深山の日当たりのいい乾いた林縁

  • 花期 :   5〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1983年8月7日  長野県白馬岳
     中上・全体2 2004年5月22日  山口県阿武郡
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中上・花(正面) 2017年7月13日  岐阜県大野郡
     中下・花2(側面)    同  上
     左下・果実 2018年8月4日  福島県吾妻山
     右上・葉(表)、右下・葉(裏)    同  上

  • 撮影記 :
     高山だけでなく、中国地方や四国地方の山にも分布し、群生していることが多い。
     赤い萼に少し赤みを帯びた白い鐘形の花は、恥らうように下向きに咲き、何とも可愛い。
     和名の由来は、花の終わったあとの実が赤く、これを東北地方ではモモと呼び、それがなまってアカモノになったといわれている。

  • 葉(表)

    葉(裏)

    同じ科の仲間の花
アカモノ2

花(正面)

花(側面)

果実