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- 科名・属名 : ツツジ科 アセビ属
注.APG分類では、学名(P. japonica subsp. japonica var. japonica)
- 特徴 :
高さ1.5〜4mの常緑低木。
樹皮は灰褐色で縦に裂け目が入り少しねじれ、若枝は緑色で短毛が密生するが、後無毛。
葉は互生し枝先にやや集まってつき、葉身は長楕円形〜倒披針状長楕円形、長さ3〜9cm、幅0.8〜3cm。先は尖り、基部は鋭形で葉柄に流れ、上半部に浅い鈍鋸歯がある。質は革質、表面は光沢のある濃緑色で無毛、裏面は淡緑色で主脈上に短毛が散生するほかは無毛。葉柄は長さ3〜6mm。
花は枝先から長さ10〜15cmの円錐花序を下垂し、白色の花を多数下向きにつける。花冠は細い壷形、長さ6〜7mm、先は浅く5裂する。
雄しべは10本、花糸には短い軟毛が密生する。葯の背面下部に刺状突起が2個ある。花柱、子房は無毛。
果実(刮ハ)は果柄が湾曲して上向きにつき、扁球形で形5〜6mm。褐色に熟し5裂する。
花が淡紅色のものがあり、
●アケボノアセビ(f.rosea)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
本州(宮城、山形県以南)〜九州 (国外:中国(中部)) 山地の日当たりのいい岩の多い風衝地
- 花期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2003年3月29日 福岡県甘木市 中上・花序 2013年4月17日 神奈川県箱根 中中・花 2014年4月9日 東京都あきる野市 中下・果実(裂開後) 2014年4月27日 静岡県伊豆市 左下・アケボノアセビ 2014年4月16日 和歌山県新宮市 (上、中上、左下は拡大写真あり、写真をクリック) 右上・葉 2014年4月9日 東京都あきる野市 右下・新葉 2014年4月27日 静岡県伊豆市
- 撮影記 :
有毒植物で馬が食べると苦しむので馬酔木の漢字が当てられている。実際奈良公園でも鹿が食べないことからこの木ばかりが茂っている。
花は春咲き、白くて小さな壷形の花を多数つけることから、結構目立つ。
割合に群生することが多く、伊豆半島の尾根筋で撮影した全体写真は、花盛りの見事な株だった。
花が終わるとすぐに赤みを帯びた新葉が展開し、これはこれで美しい。
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