エゾムラサキツツジ(蝦夷紫躑躅)

Rhododendron dauricum


エゾムラサキツツジ1

  • 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属

  • 特徴 :
     高さ0.3〜1.2mの落葉低木。
     若枝、葉柄には赤褐色の腺状鱗片と短毛が密生する。
     葉は互生し枝先に集まってつき、葉身は楕円形〜卵状楕円形、長さ1.5〜5cm、幅1〜2.5cm。先は鈍く、基部は鋭形または鈍形、縁は裏面に捲くれる。質はやや革質で光沢があり、両面に腺状鱗片があり、特に裏面には密生する。葉柄は長さ2〜5mm。
     花は枝先に数個つき、新葉が広く前に開花し、花冠は紅紫色、広漏斗形で皿状に開き、径2.5〜3.5cm、先は5深裂する。裂片は卵円形で先は円い。雄しべは10本、花糸の下部には白色の軟毛が密生する。子房には腺状鱗片が密生する。
     果実(刮ハ)は長楕円形〜円柱形、長さ7〜13mm、幅3〜4mm、表面には円形の腺状鱗片が密生する。

  • 分布・生育地 :
     北海道 (国外:朝鮮(北部)、中国(東北部)、東シベリア、モンゴル)
     山地の岩場、林内

  • 花期 :  5〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1982年5月16日  北海道アポイ岳
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・花 1982年5月16日  北海道アポイ岳

  • 撮影記 :
     初めてアポイ岳を訪れた時、紅紫色のツツジを見ていると、通りがかった地元の方から本種と教えられた。
     当時、木本類にはあまり興味がなく、ごくわずかのカットしか撮影しなかった。
     木本に興味を持ち始めて再度調べてみると、アポイ岳には本種と良く似たムラサキヤシオツツジが分布していることがわかり、写真を見たがはっきり同定できなかった。
     ここでは一応本種と同定しておくが、葉の腺状鱗片や花糸の毛など違いがわかる写真を撮影したいと思っている。

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花