エンシュウシャクナゲ(遠州石楠花)

Rhododendron makinoi


エンシュウシャクナゲ1

  • 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属

  • 特徴 :
     高さ1〜2mの常緑低木。
     枝は横に広がり、若枝や葉柄には褐色の枝状毛が密生する。
     葉は互生し、枝先に集まってつき、葉身は狭長楕円形〜線状倒披針形、長さ7〜18cm、幅1〜2cm。先は尖り、基部はくさび形で葉柄に流れ、全縁。質は厚く、表面は光沢があり、裏面は褐色の綿毛状の軟毛が密生する。葉柄は長さ1〜2.5cm。
     花は枝先に総状花序になって多数つき、花冠は紅紫色、漏斗形で径4〜5cm、5中裂し裂片は広円形、上側裂片に濃色の斑点がある。雄しべは10本、花糸の下半分に短毛が密生する。花柄は長さ1.5〜3cm、褐色の枝状毛が密生する。
     果実(刮ハ)は短い円柱形、長さ1〜1.5cm、褐色の枝状毛が密生する。
     別名 ホソバシャクナゲ

  • 分布・生育地 :
     本州(静岡県西部〜愛知県東部) (国外:日本固有)
     山地の日当たりのいい岩場

  • 花期 :   5月

  • 撮影月日・場所 :
     2011年5月6日  愛知県新城市
     中・淡色花、以下全て    同  上
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     急な植林下を喘ぎながら登り尾根筋まで出ると、大岩が点在する明るい尾根が紅紫色で染められた素晴らしい光景が広がっていた。
     思わず息を呑むような美しさ、「去年は2〜3本にパラパラ花がついていただけだった」という地元の方の話を聞くと嬉しくなった。
     別名ホソバシャクナゲとも言う葉の細いのが特徴のこのシャクナゲ、静岡県西部〜愛知県東部の狭い地域だけに分布している。
     エンシュウシャクナゲを正式とする図鑑や、逆にホソバシャクナゲを正式としているものと両方あるが、ここでは出身地の遠州に敬意を表しエンシュウシャクナゲの方を正式名称とした。

  • 葉裏

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花