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- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
- 特徴 :
高さ1〜2mの半常緑低木。
若枝や葉柄には淡褐色の伏毛が密生する。
葉は互生し、春葉と夏葉の別があり、春葉は長楕円形、長さ1.5〜3cm、幅0.5〜1cm。先は尖り、基部はくさび形、両面と縁には白色〜淡褐色の伏毛がある。夏葉は倒狭披針形で長さ0.8〜1.5cm、幅2〜3mmと小さくてやや厚く、両面とも伏毛がある。葉柄は長さ1〜2mm。
花は枝先に1〜3個つき、花冠は淡紅紫色で漏斗形、径2〜3cmで5裂する。花弁の上側内面に濃色の斑点がある。
雄しべは5本、花糸の下半分に白色の毛がやや密に生え、子房には長毛が密生する。花柱は長さ2〜2.5mm、無毛。
果実(刮ハ)は狭長卵形、長さ7〜10mm、褐色の長い伏毛がやや密に生える。
別名 メンツツジ
- 分布・生育地 :
本州(紀伊半島)、四国(徳島、高知県)、九州(大分、宮崎、鹿児島県) (国外:日本固有) 低地〜山地の疎林内
- 花期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2019年4月15日 大分県佐伯市 中上・全体2、中中・全体3 同 上 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 同 上 左下・花 2014年5月1日 同 上 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
大分県南部のその岬は、上部にこのツツジが群生し公園として管理されている。
この岬に5月初め訪れた。比較的花期が早い花なのでもうツツジ祭りも終わり、平日とはいえ誰一人訪れる人はいなかった。
やはり花の姿は見えなかったが、残花でもと群生地に分け入ると、日当たりの悪い斜面にわずかに咲き残りの花があった。
ただ、斜面一面にこの樹が広がっていて、花時に藤色の花で覆われる光景は見事と思われた。
それから5年後、半月ほど早い時期に同じ場所を訪れると、今度は予想通り素晴らしい満開の花が出迎えてくれた。
高さ2〜8mになり朱赤色の花をつけるオンツツジ(雄躑躅)に比べ、全体に小振りで繊細なことから、別名メンツツジ(雌躑躅)と呼ばれる。
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