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- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
- 特徴 :
高さ1〜2mの常緑低木。
葉は互生し、葉身は長楕円形〜倒卵状楕円形、長さ5〜8cm、幅1〜3.5cm。先は尖り、基部は鋭形、縁には伏した長剛毛がある。質は厚く、光沢があり、両面特に裏面脈上には淡褐色の伏した剛毛が密生する。葉柄は長さ3〜10mm。
花は枝先に2〜4個つき、花冠は朱赤色〜赤色、上面内側に濃色の斑点があり、漏斗形で径4.5〜8cm、先は5深裂する。萼片は5個、広楕円形〜卵円形、長さ5〜7mm、幅2〜4mm、先は円く、縁に長毛がある。雄しべは10本、花糸の下半部には短い軟毛があり、子房は卵形で長毛が密生する。花柄は長さ1〜1.5cm、剛毛が密生し、時に腺毛が混じる。
果実(刮ハ)は狭卵形で長さ4〜10mm、褐色の長剛毛が密生する。
- 分布・生育地 :
九州(奄美大島以南)〜沖縄 (国外:日本固有) 川岸の岩上、丘陵の林内、崖地
- 花期 : 2〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2015年3月24日 沖縄県うるま市 中上・全体2 2005年5月2日 鹿児島県奄美大島 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 同 上 左上・萼 2015年3月24日 沖縄県うるま市 左下・葉 同 上
- 撮影記 :
春、奄美大島や沖縄島の沢沿いを歩いていると、朱赤色というより赤色に近いツツジが咲いているのを目にする。
同じ地域にタイワンヤマツツジという良く似た花もあるが、沢沿いで見られるのはまずこの花と思って間違いない。
沢沿いに生えるものは葉の幅がやや細い渓流型と言われるものが多いが、時に丘陵地などでも目にするものは葉が円みを帯びている。
どちらも本土で見られる朱赤色や赤色のツツジに比べ、葉がやや革質で厚いのが特徴である。
ちなみに、和名のケラマ(慶良間)は沖縄島の西の東シナ海にある慶良間諸島に由来している。海が綺麗なことで有名なこの島でこの花を見てみたいものだ。


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