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- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
- 特徴 :
高さ1.5〜4mの落葉低木。
樹皮は灰褐色、若枝には淡褐色の長毛が密生するが、後無毛。
葉は枝先に3個輪生し、葉身は卵状楕円形〜広卵形、長さ3〜5cm、幅1.5〜3cm。先は短く尖り、基部はくさび形、中央より少し下が最も幅が広く、縁には微細な鋸歯がある。表面には初め淡褐色の長毛が密にあるが、成葉になると無毛になり、裏面は短毛が散生し、主脈上には密に残る。葉柄は長さ3〜5mm、軟毛が密生する。
花は葉の展開前科展開と同時に開き、枝先に1〜2個つき、花冠は紅紫色〜淡紅紫色、漏斗形で径3〜4.5cm、先はやや深く5中裂し、上面内側に濃色の斑点がある。花柄は長さ4〜5m、白色と黄褐色の毛が密生する。
雄しべは10本で長短があり、花糸は無毛、子房には長毛が密生し、花柱は無毛。
果実(刮ハ)は歪んだ太い円柱形、長さ8〜12mm、粗い褐色の毛が密生する。
- 分布・生育地 :
本州(静岡県西部、長野県南部以西)〜九州(北部) (国外:日本固有) 日当たりのいい海岸〜山地の雑木林内
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2015年4月23日 長野県木曽郡 中上・全体2 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2018年3月30日 京都府京都市 左下・子房、花柄 2015年4月23日 長野県木曽郡 右上・葉(表) 2016年5月19日 愛知県豊橋市 右下・葉(裏) 2022年4月25日 大分県由布市
- 撮影記 :
本州(静岡県西部、長野県南部以西)〜九州(北部)にかけて分布し、近畿地方や中国地方では最もよく見られるミツバツツジである。
ミツバツツジの仲間はよく似ていて同定が難しいが、葉の裏面が白っぽく網目状の細脈が目立ち、若葉には淡褐色の長毛があるのが特徴である。
とはいっても野外で図鑑などの写真や記述と見比べて調べるのは難しい。子房や花糸、花柄や葉柄、葉表や葉裏の毛など写真に収め、帰ってからその地域に分布しているミツバツツジの仲間と比較するのが一番だ。
面倒くさいようだが、デジタルカメラなら何枚とっていいし、そうやって調べた名前は忘れにくい。
同じ科の仲間の花
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