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- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
- 特徴 :
高さ0.5〜3mの半落葉低木。
枝はよく分枝し、樹皮は灰黒褐色で、若枝には淡褐色の扁平な剛毛が密生する。
葉は互生し、枝先に集まってつき、春葉と夏葉の別がある。春葉の葉身は楕円形〜狭楕円形、長さ0.8〜3cm、幅0.3〜15mm。先は短く尖り、基部はくさび形、縁は全縁、両面に淡褐色の扁平な剛毛を散生する。葉柄は長さ約1mm。夏葉の葉身は倒卵形〜倒披針形、春葉より小さく、長さ0.5〜1.5cm、幅0.2〜0.7cm。先は円いか鈍頭。
花は枝先に2〜6個つき、花冠は広漏斗形、径1.5〜3cm、5中裂し、裂片は卵円形、上側内面に濃色の斑点がある。花柄は長さ2〜4mm、扁平な剛毛が密生し、長毛が混じる。萼は5裂し、白い長毛がやや密に生える。
雄しべは5本、花糸の下半部には短毛があり、子房には白い長毛が密生する。花柱は無毛、時に基部に白い長毛がある。
果実(刮ハ)は卵形、長さ5〜8m、外面には灰白色の長毛が密生する。
- 分布・生育地 :
九州(九重、阿蘇、霧島、雲仙など) (国外:日本固有) 高山の岩上、乾いた低木林内
- 花期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2013年5月31日 大分県久住山系 中上・全体2 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花1、中下花2(淡色花) 同 上 左下・花糸、子房 2017年5月17日 鹿児島県霧島 右下・葉 2013年5月31日 大分県久住山系
- 撮影記 :
九州の高山の風衝地などに群生し、花期には多くの観光客が花見に訪れることで有名だ。
飛行機で久住山系の上を飛んだ時、緑色や茶褐色の風景が続く中、突然濃淡のピンク色の絨毯を敷き詰めた山頂が現れびっくりした記憶がある。
人が多いことで撮影は敬遠していたが、やっと現地を訪れることができた。
出かけてみると、風衝地では盆栽のように低い樹形で、低木林の林縁ではそれより高い花が咲き乱れ、想像以上の素晴らしい光景だった。
花毎に色の濃淡があり、次にどんな色の花や光景が見られるのかと思うと、登りも気にならなかった。
後日、和名の由来となっている霧島山でもこの花に会うことができた。
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