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- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
- 特徴 :
高さ2〜3mの常緑低木。
樹皮は赤褐色、若枝や葉柄には伏した長毛が密生する。
葉は枝先に2個が対生するか、3個が輪生し、葉身は楕円形〜長楕円形、長さ2〜6cm、幅1〜2.5cm。先は鋭頭、基部も鋭形、縁は波打ち裏面に巻き込むことが多い。質は革質、表面は光沢があり、若い葉では長毛があるが成葉では無毛、裏面に短い腺毛が散生する。葉柄は長さ5〜10mm。
花は枝先に2〜3個つき、花冠は淡紅紫色、または白色でやや紅紫色を帯び、漏斗形で径3.5〜4cm、5深裂し、上側の裂片の内側には濃色の斑点がある。雄しべは10本、花糸と花柱は無毛、子房には長毛が密生する。
果実(刮ハ)は短い円柱形、長さ10〜13mm、褐色の長毛が密生する。
花の白いものがあり、
●シロバナサクラツツジ(f. leucanthum)(左下の写真)という。
- 分布・生育地 :
四国(高知県)、九州(佐賀、鹿児島県)〜沖縄 (国外:日本固有) 林縁、川岸や岩場の斜面
- 花期 : 1〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体 2014年1月21日 沖縄県国頭郡 (上は拡大写真あり、写真をクリック) 中上・花1(淡色花) 2010年2月6日 同 上 中中・花2 2014年1月21日 同 上 中下・子房・花糸 2017年5月18日 鹿児島県屋久島 左下・シロバナ 同 上 (左下は詳細写真あり、写真をクリック) 右上・葉 2019年2月7日 沖縄県国頭郡 右下・葉(裏) 同 上
- 撮影記 :
ツツジの中では最も早い時期から咲き、沖縄では1月でもこの花を見ることができ、逆に屋久島の高所では5月末にも咲いていた。
淡い紅紫色を帯びた花は早春という咲く時期のせいもあるが、ツツジでは珍しく何だか儚げな感じがする。
四国や九州本土にも分布しているようだが、屋久島では低地の沢沿いや奥岳の登山道際など多くの場所でこの花に出会える。
時にはシロバナサクラツツジ(左下の写真)と呼ばれる白花の個体も見かける。
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