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- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
- 特徴 :
高さ0.5〜1mの半常緑低木。
樹皮は灰黒色で若枝には淡褐色の扁平な剛毛が密生する。
葉は互生し、枝先に数個集まってつき、春葉と夏葉がある。春葉の葉身は披針形〜狭披針形、長さ1〜3cm、幅0.4〜1cm。先は尖り、基部はくさび形、縁には微鋸歯がある。質は厚く、表面や縁と裏面脈上に淡褐色の扁平な毛がある。夏葉は倒披針形で春葉とほぼ同形。葉柄は長さ1〜2mm、淡褐色の扁平な剛毛が密生する。
花は枝先に1〜2個つき、花冠は漏斗形、径3〜5cm、5中裂し、朱赤色〜朱色で上面内側に濃色の斑点がある。花柄は長さ3〜10mm、淡褐色の扁平な剛毛が密生する。
雄しべは5個、花糸の下半部に軟毛が散生する。花柱は無毛、子房には長毛が密生する。
果実(刮ハ)は卵状長楕円形、長さ7〜8mm、剛毛が密生する。
- 分布・生育地 :
本州(福島県南部、関東地方西南部〜近畿地方、山口県)、九州(佐賀、熊本、鹿児島県屋久島) (国外:日本固有) 川岸の岩上
- 花期 : 5〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年7月1日 鹿児島県屋久島 中上・全体2 2017年5月20日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花序、以下全て 同 上
- 撮影記 :
昆虫採集に夢中だった高校時代、採集に出かけた静岡県西部の川岸の岩場で朱赤色のこの花を見た。
当時は花に興味はなかったが、「この花は園芸種として人気があり、よく盗掘される」と先輩から教えられた。
本州中部の河川では比較的見られるが他では少ないこの花、屋久島ではよく見られる。
増水すれば間違いなく濁流の下になる川岸に生え、花期も5〜7月ごろまでと長く、時には夏過ぎても残り花が見られる。
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