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- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
- 特徴 :
高さ2〜8mの常緑小高木。
枝は上部で良く分枝し、箒を逆さにしたような樹形になる。
葉は互生して枝先に集まってつき、葉身は長楕円形〜狭長楕円形、長さ5〜9cm、幅1.5〜3.5cm。先は短く尖り、基部は鋭形で葉柄に流れる。質は革質で厚く、両面とも無毛。葉柄は長さ8〜18mm。
花は枝先に3〜4個つき、花冠は淡桃紫色で上面内側に紅紫色の斑点があり、漏斗形で径4〜6cm。先は5深裂し、裂片は倒広卵形。雄しべは10本、花糸は無毛、子房と花柱も無毛。花柄は長さ3〜4cm、無毛。
果実(刮ハ)は円筒形、長さ2〜4cm。
- 分布・生育地 :
沖縄(石垣、西表島) (国外:台湾、中国(中南部)) 川岸の林内、林縁
- 花期 : 3〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2004年3月27日 沖縄県西表島 中・全体2 2006年3月20日 同 上 (上、中は拡大写真あり、写真をクリック) 下左・花 2004年3月27日 同 上 下右・葉 2010年3月20日 同 上
- 撮影記 :
川の両側にマングローブが茂り、ボートのたてる波が樹の根元を洗い、2mを越えるシダが川岸から垂れ下がる、とても日本とは思えないような光景だ。
緑一色の中船を進めると、川岸の岩場に、突然淡い紫色を帯びたピンクの花を一杯につけたこの樹が目に入った。
聖なる紫の花(聖紫花=セイシカ)の和名を持つこの花だ。
南の島にはツツジ科の植物は少なく、他のツツジが全て朱赤色の強烈なイメージの花をつけるのに対し、淡い色の清楚なこの花に聖なる花のイメージを抱くのは良く理解できる。
こんな美しい花だが、自生のものは川沿いや岩場など近づき難い場所にあるうえ、花期も以外に短いなど、美しい時期に会えるのはなかなか難しい。
ただ、石垣島のバンナ森林公園にもあり、ここでは簡単に見ることができる。
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