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- 科名・属名 : ツツジ科 ツツジ属
- 特徴 :
高さ1〜1.5mの落葉低木。
枝は横に広がり、株立ちになる。
葉は枝先に3個輪生し、葉身は菱形状円形〜菱状形卵形、長さ2〜6cm、幅1.8〜5cm。先は急に狭まって短く尖り、基部は鋭形、中ほどより下が最も幅が広い。表面は最初長毛があるが、後無毛、裏面は毛が散生し、主脈の基部に軟毛が密生する。
花は枝先に1(〜2)個、葉の展開前に開き、花冠は漏斗形で径3.5〜4cm、先は5中〜深裂し、淡紅紫色で上側内面に濃色の斑点がある。花芽は卵形で円みを帯、褐色の短い軟毛が密生する。花柄は長さ約1cm、長軟毛が密生する。
雄しべは10本で長短があり、花糸は無毛、花柱の基部と子房に白い毛が密生する。
果実(刮ハ)は歪んだ円柱形で少し湾曲し、長さ1.3〜1.5cm、幅約4mm、長毛がやや密に生える。
- 分布・生育地 :
九州(屋久島) (国外:日本固有) 山地の上部の低木林内
- 花期 : 5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2017年5月18日 鹿児島県屋久島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
この花を見るために5月中旬の屋久島・奥山登山を計画した。
登山口で聞くと、今年は例年になく寒く、花も1〜2週間程度遅れているとのこと。
ここまできて引き返すわけには行かない。登りはじめると、確かに本来なら見られる花がまだ蕾、ただ、逆に本来なら終わっているはずの4月の花が咲き残っていた。
目的のこの花は、1500mを越えたあたりの低木林の中に咲いているはず。遠目にもピンクの花が見えホッとしたが、近づくとまだ咲き始めで多くが蕾の状態だった。
それでも比較的よく咲いている花を捜し、何とか撮影できた。
屋久島のミツバツツジはこの種しか記録されていないので間違えることはないが、花芽が丸みのある円形で、褐色の毛が密に生えることが特徴である。
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