
|
- 科名・属名 : ソテツ科 ソテツ属
- 特徴 :
高さ1.5〜4(〜8)mの常緑低木。
茎は柱状で径20〜30cm、普通は枝分かれしないが時に多少分岐し、表面は枯死した葉柄の基部の覆われる。
葉は1回羽状複葉で、茎頂にらせん状に束生し、長さ1〜1.5m、幅20〜30cm。小葉は線形で多数が互生し、長さ8〜20cm、幅5〜8mm。先は尖り、全縁、縁は裏面に多少反り返る。表面は深緑色で光沢があって中央脈が窪み、裏面は淡緑色で軟毛があり、中央脈は裏面で隆起する。葉柄や葉裏に淡褐色の綿毛がある。新葉は古い葉の中心部から伸びる。
花は雌雄異株、雄花は茎頂に直立し、円柱形の球果状で、長さ50〜70cm、多数の鱗片(小胞子葉)からなる。鱗片はやや長方形で先は三角形、長さ約3cm、下面に花糸のない葯が多数密着する。花粉は楕円形、広い発芽溝があり、気嚢はない。雌花は大胞子葉が束生し、大胞子葉は葉状で、長さ約20cm、先は羽状に切れ込み、柄に2〜8個の直性胚珠が互生する。
種子は卵形で、長さ約4cm、径約3cm、3層の種皮があり、種皮の外層は朱赤色で光沢があり、10月頃熟す。
- 分布・生育地 :
九州(南部)〜沖縄 (国外:中国(南部・福建省)。台湾) 沿海地、特に海岸の風衝地や崖
- 花期 : 6〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1(雄株) 2020年6月14日 沖縄県国頭郡 中1・全体2(雄株) 2005年6月11日 沖縄県西表島 中2・全体2(雌株) 2018年3月12日 鹿児島県奄美大島 中3・全体3(雄・雌株) 2005年6月11日 沖縄県西表島 (上〜中3は拡大写真あり、写真をクリック) 中4・雄花 2020年6月14日 沖縄県国頭郡 左下・雌株(種子) 2018年3月12日 鹿児島県奄美大島 右上・葉 2020年6月14日 沖縄県国頭郡
- 撮影記 :
「紅いソテツの実も熟れる頃・・・」という歌にあるように、卵形の種子は朱赤色に熟すが、目立つのは上の写真のように50cm以上に伸びる雄花の方だ。
自生地は九州(南部)〜沖縄の海岸の風衝地や崖であるが、神社や公園などに植えられることが多く、九州では意外に自生地は少ないようで、宮崎や鹿児島県の自生地は国の天然記念物に指定されている。
種子は漢方薬として用いられるとともに、種子や茎にはデンプンを含むことから、南西諸島では飢饉の時にはこれを砕き、水に晒してデンプンを取り食用としたと聞く。
ソテツ(蘇鉄)の和名は、衰弱して枯れそうになった時、鉄くずや鉄釘を刺すと元気になると言われることから、蘇鉄となったようだ。
この仲間は東アフリカ、インド、東南アジア、オーストラリア(北西部)、ポリネシアなどに主に分布し、日本ではこの1種だけが知られている。

同じ科の仲間の花
|