ハマダイコン(浜大根)

Raphanus sativus var. hortensis f. raphanistroides


ハマダイコン1

  • 科名・属名 : アブラナ科 ダイコン属

  • 特徴 :
     草丈30〜70cmの2年草。
     根は円柱形でやや太いが、ダイコンほど太くならず、硬くて食用にならない。
     茎は多数分枝し、粗い毛があるが、暖地のものは無毛のものもある。
     葉は単葉、葉身は頭大羽状に深裂し、長楕円形〜狭長楕円形長さ5〜20cm。茎とともに粗い毛がある。
     花は総状花序になり、淡紅色で直径2〜2.5cm。花弁は4個、倒卵形で基部は長い爪部となる。
     果実(長角果)は円柱形で数珠状にくびれ、熟しても裂開せず、長さ5〜8cm。中に2〜5個の種子がある。

  • 分布・生育地 :
     日本全土 (国外:朝鮮、台湾、中国(中南部)
     海岸の砂地

  • 花期 :   4〜6月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2010年4月24日  大分県佐伯市
     中上・全体2(黄花) 2010年4月11日  長崎県対馬
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花1(淡紅紫色花) 2017年6月14日  静岡県下田市
     中下・花2(白花) 2017年6月6日  東京都大田区
     左下・果実 2015年4月11日  鹿児島県屋久島
     右上・葉 1988年4月3日  高知県室戸岬
     右下・根茎 2010年4月11日  長崎県対馬

  • 撮影記 :
     日本全土の海岸の砂浜に生え、栽培種のダイコンが野生化したものだといわれている。
     事実、対馬の海岸で見た根(右下の写真)は食べられそうなくらいの太さがあった。多分硬くて筋っぽく、食用にはならないだろうが。
     ダイコンそのものは古い時代に食用として持ち込まれたとのことなので、その意味では逸出帰化ということになるが。
     花は普通淡紅紫色であるが、淡いクリーム色や白色の花を見たことがある。雑種やアルビノではないかと思われるが学名は無い。
     普通種であるだけに写真にも工夫が必要と思い、自生環境がわかる青い海と砂浜をバックの写真を撮りたいと思って探していたが、大分県でやっとそれに近い雰囲気で撮影することができた。

  • 葉

    根茎

    同じ科の仲間の花
ハマダイコン2(黄花)

花1(淡紅紫色花)

花2(白色花)

果実(長角果)