ミヤウチソウ(宮内草)

Cardamine rrifida


ミヤウチソウ1

  • 科名・属名
  • : アブラナ科 タネツケバナ属

  • 特徴

  •  草丈15〜30cmの多年草。
     茎は直立してほとんど分枝せず、無毛。
     葉は奇数羽状複葉で、小葉は線形〜長楕円形、羽状に深い切れ込みがあり、裂片の先は急に狭まり尖る。
     花は総状花序に10個ほどつき、花弁は4個で淡紅紫色、長さ約8mm。
     別名 ホソバコンロンソウ

  • 分布・生育地

  •  北海道(道北)  林縁、草原

  • 花期
  • : 4〜5月

  • 撮影月日・場所

  •  2010年5月22日 北海道礼文島
     中 2010年5月24日 北海道旭川市
     下左・花 2010年5月22日 北海道礼文島
     下右・葉 2010年5月24日 北海道旭川市

  • 撮影記

  •  礼文島にこの花があることを知ったのはずいぶん昔のことだった。ただ、「花の浮島」と呼ばれる島の花の盛りは6月に入ってから。この花の咲く5月は花の種類も少なく、なかなか訪れる気にはなれなかった。
     思い立って3年前の5月訪れたが、ヤマセ(東風)が吹き荒れ震え上るような陽気、日中の最高気温が5度では撮影どころではなく、早々に退散させられた。
     今年、リベンジを期して訪れた。例年に比べ開花が大幅に遅れていて気がかりだったが、草原に開き始めの紅紫色の花が見えた時は、ひとまずホッとした。
     取り立てて美しい花とは言えないが、日本ではごく限られた地域にだけに点在し、アブラナ科には珍しい紅紫色の花で、その出会いを熱望していたのだ。  もっと状態のいい花を求めて別の場所に移動し、やっと満足できる花に出会え、大満足の一日となった。
     帰りに北海道中部の自生地を訪れたが、ここでは花はもうほとんど終わりの状態で、北海道の広さを感じさせられた。



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ミヤウチソウ2