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- 科名・属名 : アオイ科 ウオトリギ属
- 特徴 :
高さ1〜2mの常緑低木。
若枝には星状毛が密生する。
葉は互生、葉身は菱形、長さ2〜4cm、幅1.5〜3cm。先は鈍頭、基部はくさび形、縁には広三角形のやや尖った鋸歯がある。質は厚く、両面に星状毛が疎らに生える。葉柄は長さ2〜3mm。托葉は2個、線形で宿存性、長さ2〜3mm。
花は上部の葉腋から長さ1〜2cmの散形花序を伸ばし、数個の花を着ける。花弁はごく小さく、長楕円形で先がやや尖り、長さ約2mm。花糸の下部と子房柄が合体して長さ約1mmの雌雄蕊柄を作り、雄しべは長さ約4mm。萼片は5個、披針形で先が尖り、蕾の時はすり合わせ状になり、長さ約7mm。内面に長毛が散生し、外面に短い星状毛が密生する。
果実(核果)は2〜4個の小核果に分かれ、赤褐色(乾くと黒褐色)に熟す。
- 分布・生育地 :
沖縄(石垣島) (国外:台湾) 海岸近くの岩上
- 花期 : 5〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2019年5月7日 沖縄県石垣島 中上・全体2、以下果実を除き、全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 左下・果実 2017年4月8日 同 上
- 撮影記 :
2年前、株を見ていたが花はなく、今回は花が見られると期待して現地を訪れた。
自生地は観光名所の近く、観光客がいなければと思っていたら、運良く(?)小雨が降り続く悪天候で人は見当たらず、安心してゆっくり撮影した。
アオイ科とは思えない花だが、日本では石垣島の特定の場所だけに自生する希少種で、台湾にも分布しているようだ。
和名は言いくいが、ヒシバとウオトリギと分けると覚えやすい。ただ、ヒシバ(菱葉)はわかるが、ウオトリギ(魚捕木)は実際には魚捕りには使われないようでよく分からないようだ。
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