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- 科名・属名 : バラ科 シモツケ属
- 特徴 :
高さ1〜2mの落葉低木。
枝は稜があるかまたはなく、無毛、若枝は淡褐色〜赤褐色。
葉は互生、葉身は狭長楕円形〜倒卵状楕円形であるが変化が多く、長さ1〜4.5cm、幅5〜18mm。先は円頭〜鈍頭、基部は円形〜広いくさび形、全縁か先端部に鈍い鋸歯が2〜3個ある。質は紙質、両面無毛で、裏面は粉白色か淡色。
花は今年枝の短枝の先端に径3〜3.5cmの散房花序(〜複散房花序)となり、径6〜10mmの花を8〜40個のつける。花柄は長さ5〜15mmで無毛。を多数つけ、花弁は白色で、横に広い広倒卵形〜円形、長さ3〜4mm、先端はやや凹むか円頭。萼片は直立し、卵状三角形で、長さ1〜1.5mm、鋭頭で内側に褐色の毛が生え、果時にも宿存する。雄しべは約20個、花弁より短い。花糸は長さ2〜2.5mmで無毛、葯は球形で、径約0.5mm。花柱は長さ約1mm、柱頭はわずかに頭状。
果実(袋果)は直立し、長さ3〜4mm、有毛〜ほぼ無毛。
- 分布・生育地 :
本州(近畿地方以北) (国外:日本固有) 山地の岩礫地(蛇紋岩地や石灰岩地に多い)
- 花期 : 5〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2005年7月9日 長野県八方尾根 中上・全体2 2023年7月26日 静岡県富士山 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 1977年7月25日 岩手県早池峰山 左下・花 2014年5月19日 愛知県豊橋市 右上・葉(表) 同 上 右下・葉(裏) 2023年7月26日 静岡県富士山
- 撮影記 :
長野県の八方尾根は、冬はスキー場で賑わい、雪が溶けると有数な花の名所になる。
リフトを乗り継ぎ降り立った場所はすでに高山、遠くに雪の残る白馬岳を見ながらの尾根歩きは、最も簡単に高山植物が楽しめる。
当たり前の高山植物に加え、蛇紋岩地帯であるため、変わった植物も多い。
この花も山地の岩礫地に生え、蛇紋岩地帯や石灰岩地帯固有の植物ではないが、そういう土壌の地域に多い花である。
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