カンヒザクラ(寒緋桜)

Prunus campanulata


カンヒザクラ1

  • 科名・属名 : バラ科 サクラ属
     注.APG分類では、サクラ属の学名は(Cerasus)

  • 特徴 :
     高さ5〜7mの落葉小高木。逸出。
     樹皮は紫褐色で横に浅く裂け、横並びの皮目がある。
     葉は互生、葉身は楕円形〜長楕円形、長さ8〜13cm、幅2〜5cm。先は短く尾状に尖り、基部は円形〜心形、縁には細かい鋸歯がある。両面とも無毛で、葉柄の上部に1対の蜜腺がある。葉柄は長さ約1cm。
     花は葉の展開前に開花し、前年枝の葉腋に1〜2個下向きに咲く。花弁は緋紅色〜濃紅紫色(時に淡紅紫色〜白色)で満開時にも半開状態で、広楕円形〜卵状楕円形、長さ約1cm、先に切れ込みがある。萼筒は鐘状筒形、紅紫色で長さ約9mm、萼裂片は花時に斜開する。花柄は長さ1〜2cm。
     果実(核果)は卵円形〜球形、長さ1.2〜1.6cm、5〜6月に赤熟する。

  • 分布・生育地 :
     逸出(台湾、中国(南部)原産) 
     道端、林縁

  • 花期 :  1〜3月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2014年1月22日  沖縄県国頭郡1
     中・全体2    同  上2
     (上、中は拡大写真あり、写真をクリック)
     下・花 2010年2月6日  沖縄県国頭郡3

  • 撮影記 :
     真冬の1月末〜2月頃沖縄を訪れると、道端にサクラが咲いていて驚かされる。時に名護市の近くにはこの花で有名な観光地もある。
     サクラといっても本土に多いソメイヨシノとは異なり、色は紅紫色が濃く、下向きに半開状態で咲くカンヒザクラ(ヒカンザクラ)という種類で、植栽されたものである。
     原産地は台湾や中国南部であるが、石垣島には国の天然記念物に指定された自生状態のものがある。ただ、これも野生状態化したものと考えられている。
     写真は沖縄島北部の林道端にポツンと生えていたもので、逸出しているとして撮影したが、植栽された一部が生き残ったものなのかもしれない。

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カンヒザクラ2

花