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- 科名・属名 : バラ科 キイチゴ属
- 特徴 :
つる性の常緑小低木。
茎は匍匐して枝分かれ、やや木質化し、開出する白い毛と小さな細い刺がある。
葉は単葉で互生、葉身は円形状〜卵状楕円形、長さ3〜5cm。先は円頭で、基部は心形、縁は鋸歯縁か不明瞭な欠刻状となる。両面に白い毛を密生し、裏面の脈上に細かい刺がある。葉柄は長さ4〜7cm。
花は匍匐する枝から枝を出し、その先に1個上向きに咲き、径1.5〜2cm。花柄は長さ1〜3(〜5)cm、毛が生え、刺がある。花弁は5個、白色、長楕円形で長さ約1cm、幅約4mm、水平に開出する。萼片は卵形、鋭頭で縁は欠刻状に切れ込み、花時には斜めに開出し、果時には反り返る。両面有毛で、外側には長い毛が生え、花時には長さ約1cmが果時には長さ2cm程度に伸びる。雄しべは多数で無毛、雌しべと同長。
果実(集合果)は球形で、径約1cm、8〜9月頃赤熟し、食べられる。
- 分布・生育地 :
本州〜九州 (国外:台湾、フィリピン(ルソン島)) 山地の林下
- 花期 : 5〜7月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 1999年6月6日 静岡県田方郡 中上・全体2 1989年7月1日 長野県下高井郡 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花 1999年6月6日 静岡県田方郡 中下・果実1 2003年8月3日 長野県木曽郡 左下・果実2 2020年9月6日 長野県北安曇郡 右上・葉、右下・茎 同 上
- 撮影記 :
匍匐性のキイチゴの仲間の中で、果実の紅色と緑の葉のバランスが一番美しいのがこの花ではないかと思う。
しかも花は枝先に1個しかつかないうえに小さいので、果実は食べられると言うが、とても食べる気にはなれない。
花は初夏の頃に咲き、フユイチゴとついているが、夏の終わり頃にはもう果実は赤く熟している。
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