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- 科名・属名 : バラ科 シモツケソウ属
注.APG分類では、学名(F. auriculata)
- 特徴 :
草丈1〜1.5mの多年草。
根茎は太く、茎は直立し、稜があり、無毛。
葉は互生し、頂小葉は広卵形〜卵形、長さ7〜22cm、幅7〜25cm。掌状に5〜7裂し、裂片は卵形〜狭卵形、先は鋭尖頭で基部は心形、縁は細鋸歯縁〜欠刻状縁。表面は無毛、裏面は無毛か脈上に疎らに毛がある。側小葉は普通1〜2対か時になく、卵形〜披針形、長さ0.5〜4cm、幅0.5〜3cm。葉柄は長さ2〜20cm、根生葉の柄は特に長い。托葉は草質で緑色、不規則な鋸歯縁か欠刻縁、裂片は円形〜披針形で茎を抱く。
花は散房状に多数つき、両性で径4〜6mm。花弁は4〜5個、広楕円形〜円形、淡紅色で長さ2.5〜3mm、幅2.2〜2.8mm。雄しべは20〜30個、花糸は長さ4〜6mm。
果実(痩果)は扁平な倒披針形、長さ4〜5mm、幅0.8〜1.2mm。縁毛が生え、長い柄がある。
- 分布・生育地 :
本州(山形〜富山県の日本海側) (国外:日本固有) 低山地〜山地の雪崩斜面
- 花期 : 6〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年6月24日 新潟県南魚沼市 中上・全体2、中下・花序、左下・花 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 右上・葉 2018年6月8日 同 上 右下・托葉 同 上
- 撮影記 :
本州の日本海側にしか分布していないこの花の撮影に新潟県まで出かけたが、目的地は工事中で全面通行止め、あきらめて引き返した。
その翌年、今年こそはと情報を集めると、「新潟県ではごく普通の花」と言われ、かえってどこに出かけていいのか分からなくなった。
それでも、ここならと南魚沼市のある山に出かけると、急な雪崩斜面で予想通り株は見つけたが、残念ながらまだ蕾だった。
6月下旬、花期には少し遅いかと思い再度挑戦すると、前に見た場所にたどり着く前に点々とこの花が咲いていて、「ごく普通の花」というのが納得できた。
よく似た仲間があるが、側小葉が少なく、托葉が草質で大きく茎を抱くのが特徴で、栽培種のキョウガノコの野生種とされる。
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