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- 科名・属名 : バラ科 シャリンバイ属
- 特徴 :
高さ1〜4mの常緑低木〜小高木。
葉は互生、葉身は長楕円形〜卵形〜倒卵形、長さ4〜10cm、幅2〜5cm。先は鋭頭〜鈍頭〜円頭、基部は鋭形〜円形、縁は浅い鋸歯が疎らにあるか全縁で縁はやや外曲する。質は革質で光沢があり、両面無毛。葉柄は長さ0.5〜2cm。
花は枝先に長さ5〜15cmの円錐〜総状花序を出し、白色で径1〜1.5cmの花を多数つける。花弁は倒卵形〜倒広卵形、基部はやや長く爪状になり、長さ10〜13mm、幅5〜8mm、円頭でしばしば歯牙がある。萼は細い漏斗状、長さ7〜9mm、萼片は卵状三角形でやや鋭頭、長さ4〜5mm。花序や萼には褐色の軟毛を密生する。雄しべは長さ5〜6mm、花糸は太く無毛。花柱は(2〜)3本、長さ5〜6mm、柱頭はわずかに膨らむ。
果実(梨状果)は球形、径7〜12mm、光沢があり、10〜11月に黒紫色に熟す。種子は径7〜8mm。
- 分布・生育地 :
本州(宮城・山形県以南)〜沖縄 (国外:朝鮮、中国、台湾、フィリピン、ボルネオ) 海岸や海岸に近い山地
- 花期 : 4〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年4月21日 鹿児島県屋久島 中上・全体2 2015年4月25日 神奈川県三浦半島 中中・全体3 2013年6月9日 福井県三方郡 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花 2015年4月25日 神奈川県三浦半島 左下・果実 2014年11月23日 同 上 右上・葉 2017年9月20日 神奈川県茅ヶ崎市 右下・葉(マルバ) 2015年4月25日 神奈川県三浦半島
- 撮影記 :
海の荒れた日には波をかぶりそうな海岸、そんな場所にも本種は根付き花を咲かせている。
海岸に生える植物らしく、葉は厚くて光沢があり、いかにも塩気に強そうだ。
右下の写真のように、葉が円くてわずかに鋸歯のあるものをマルバシャリンバイ(var. integerrima)という考え方もあるようだが、変化は連続的ということで最近は分けられていないようだ。
花は春だが、秋には丸い黒紫色の果実が多数つき、これもなかなか見栄えがする。
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