テンノウメ(天の梅)

Osteomeles anthyllidifolia var. subrotunda


テンノウメ1

  • 科名・属名 : バラ科 テンノウメ属

  • 特徴 :
     高さ1〜3mの常緑低木。
     幹は岩場を匍匐し、紫褐色で無毛、若枝は白い軟毛を密生する。
     葉は長さ3〜4cmの奇数羽状複葉で、小葉は5〜8対あって対生し、葉身は楕円形〜広楕円形、長さ3〜8mm、幅2〜4mm。先は円頭または凹頭で、初め両面に白毛があるが、後に表面は無毛で裏面には少し残る。
     花は散房花序で頂生し、白色で径約1cm。花序は小花柄や萼の外面とともに白軟毛がある。花弁は5個、倒卵形。萼片は卵状三角形で鋭頭。
     果実(梨果)は球形で、径約6mm、黒紫色に熟す。

  • 分布・生育地 :
     九州(屋久島以南)〜沖縄 (国外:中国(広東省)、台湾(南部)
     隆起サンゴ礁の上や岩上

  • 花期 :   3〜4月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2010年3月18日  沖縄県宮古島
     中上・全体2 2021年3月15日    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2010年3月18日    同  上
     左下・果実 2021年3月15日    同  上
     右下・葉 2010年3月18日    同  上

  • 撮影記 :
     図鑑を見ると屋久島以南に分布しているようであるが、よく見かけるのは沖縄の海岸、隆起サンゴ礁の岩上である。
     沖縄島の有名な観光地、恩納村万座毛の隆起サンゴ礁の上にもいくらか生えているが、大きな群落を目にしたのは宮古島だった。
     岬に続く道路際の岩場を覆い尽くすようにこの植物が広がり、所々に白い花が見えた。
     宮古島は大きな川がないので沖縄でも有数のきれいな海が広がり、青い海を眺めながらの撮影は最高だった。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
テンノウメ2

花

果実(梨果)