|
- 科名・属名 : バラ科 ダイコンソウ属
注.APG分類ではチングルマ属、学名(Sieversia)
- 特徴 :
高さ10〜20cmの草状の小低木。
枝は地を葉って広がり、マット状になる。
葉は互生し、奇数羽状複葉で7〜9小葉からなり、小葉は狭倒卵形、茎の中部の葉が最も大きく、頂小葉は長さ0.5〜1.5cm、下部のものは線形で短い。先は鋭頭、縁には鋭い鋸歯があり、質は革質、光沢がある。
花は茎頂に1個つき、白色の5弁花、径2〜3cm。萼片は5個、先は尾状に伸びる。
果実(痩果)は紡錘形で長さ約2.5mm、白毛が密にある。花柱は花後長く伸び、長さ3cm程度になり、軸には白い長毛があって羽毛状になる。
- 分布・生育地 :
本州(中部地方以北)〜北海道 (国外:サハリン、千島、カムチャッカ、アリューシャン) 亜高山〜高山の湿地や礫地
- 花期 : 6〜8月
- 撮影月日・場所 :
2005年6月25日 秋田県駒ケ岳 中上・群落1 1981年7月22日 北海道大雪山 中下・群落2 1985年8月3日 長野県白馬岳 (上、中上、中下は拡大写真あり、写真をクリック) 下左・果実 1982年8月21日 同 上 下右・霜の果実 1996年9月8日 同 上
- 撮影記 :
花の終わった後、毛の付いた果実が稚児車に似ていることから和名がつけられている。
高山のお花畑を代表する花として、写真に取り上げられることも多く、私も色々な光景に出会った。特に大群落を作ることが多く、雪田まわりで(中上 1981年7月22日 北海道大雪山)、山をバックに(中下 1985年8月3日 白馬岳)など沢山撮影した。絵葉書的な写真だなと思いつつ。
また、秋口の冷え込んだ朝など、霜に覆われた果実の面白い姿(右下)を目にすることもある。
同じ科の仲間の花
|