|
- 科名・属名 : バラ科 バラ属
- 特徴 :
高さ2m程度の落葉低木。
幹は他のものに寄りかかって上に伸びるが、寄りかかるもののない場合は横に広がり、藪状になる。
葉は互生し、長さ3〜5cmの奇数羽状複葉で5〜7小葉からなり、頂小葉は側小葉より大きく、卵状披針形〜披針形、長さ1.5〜3cm。先は尾状に尖り、縁には鋭鋸歯がある。表面は無毛で裏面主脈上には伏毛がある。托葉は葉柄と合着し、縁には腺毛がある。
花は枝先に数個ずつ集まってつき、白色で径約1.5cmと小さく、芳香がある。花序軸、花柄、萼に伏毛がある。
果実(偽果)はほぼ球形で長さ4〜6mm、赤熟する。
- 分布・生育地 :
本州(近畿地方以西)〜九州 (国外:日本固有) 山地の林内
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2016年6月8日 徳島県那賀郡 中上・全体2 2019年6月3日 鹿児島県霧島 中中・全体3 2021年5月6日 宮崎県串間市 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花序 同 上 左下・花 2016年6月8日 徳島県那賀郡 右上・花柄、以下全て 同 上
- 撮影記 :
日本産のバラ属の中では、径1.5cm程度と最も小さな花を咲かせる。
花が小さいというだけではなかなか同定しにくいが、右下の写真のように頂小葉が側小葉より大きく、形も細く披針形に近いので、葉を見ればすぐに本種とわかる。
上の写真は徳島県の山中で撮影したが、四国、九州では他の地域よりやや多く分布している。
鹿児島県の霧島山でも道路沿いに多くの株が見られた。
図鑑では中央構造線より南に分布とあるが、北の広島県でも株を見ているし、山口県にも分布しているという。
同じ科の仲間の花
|