ナナツガママンネングサ(七ツ釜万年草)

Sedam drymarioides


ナナツガママンネングサ1

  • 科名・属名 : ベンケイソウ科 マンネングサ属

  • 特徴 :
     草丈5〜20cmの1年草または2年草。
     全体に腺状毛が多く、普通葉腋から枝を出す。
     葉はややまばらに互生し、葉身は卵形〜卵円形、長さ2〜4cm、幅0.8〜2.2cm。先は円頭〜鈍頭、基部は急に細まり、長さ1〜3cmの枝状となり、縁は全縁。
     花は茎頂や枝先に総状集散花序を出し、やや間隔を隔てて互生してつき、横向きに咲く。花弁は5個、白色、針状披針形〜楕円状披針形で鋭頭、長さ3〜4mm、花時にはほぼ直立する。花柄は長さ4〜12mm。
     雄しべは花弁より短く、裂開直前の葯は濃紅紫色。蜜腺は四角形〜倒卵形、長さ約0.5mm。雌しべは長さ4〜5mm。子房は長さ3〜4mm。花柱は長さ約0.7mm。
     種子は狭卵形、褐色で長さ約0.5mm。
     別名 ハコベマンネングサ

  • 分布・生育地 :
     九州(長崎県) (国外:中国)
     石灰岩上

  • 花期 :   5〜8月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2018年6月15日  長崎県
     中上・全体2、以下全て    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)

  • 撮影記 :
     この植物を何の予備知識も無しに見たら、これがSedum(マンネングサ属)の仲間とはとても思えない。
     普通、日本に自生しているマンネングサの仲間は、花は黄色、葉は細くて厚く、光沢があるものがほとんどだが、この植物はその常識に全く外れている。
     どちらかいえばハコベの仲間ではと考えざるを得ない。事実、別名はハコベマンネングサとも言う。
     全体に腺状毛が多く生え、柔らかくて繊細な感じのする花である。
     日本では長崎県の石灰岩地の一地域だけに自生しているが、中国に分布していることを考えると、古い時代に帰化した植物かもしれない。

  • 葉(表)

    葉(裏)

    同じ科の仲間の花
ナナツガママンネングサ2

花序

花

茎