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- 科名・属名 : ベンケイソウ科 マンネングサ属
- 特徴 :
草丈10〜20cmの多年草。逸出帰化。
全体に白緑色を帯び、茎は基部付近で多数分枝して横に広がり、直立する。茎と葉の一部は赤みを帯びることが多い。
葉は互生してやや密につき、葉身は線形〜線状披針形、長さ4〜7mm、幅約1.5mm。先は鈍頭、肥厚して肉質で、無毛。
花は茎頂に集散花序となり、やや密な多数の花をつける。花柄には疎らに乳頭状毛がある。花弁は5(稀に6)個で離生し、披針形〜披針状卵形で鋭尖頭〜鋭頭、長さ4〜6mm、花時には平開し、白色で、外面の中肋と先端は紅色を帯びる。雄しべは10(〜12)個、2輪に配列し、花弁より短く、長さ2.8〜3.2mm。葯は赤紫色であるが、裂開直前に退色する。蜜腺は倒卵形、長さ約0.7mm、半透明の白色。雌しべは花時で長さ約3mm。子房はほぼ離生し、長さ約2mmで直立する。花柱は長さ約1mm。萼は5(稀に6)個、広三角形〜三角形で鋭頭、長さ約1.5mm、基部でわずかに合生し、白緑色で毛がある。
果時に心皮の腹側が膨らみ、斜開する。種子は線形、長さ約1mm。
- 分布・生育地 :
逸出帰化(ヨーロッパ中部〜小アジア原産)(北海道〜本州(中北部)に帰化) (国外:世界各地に逸出帰化) 高原などの冷涼地の川原、岩礫地の岩上や岩の隙間
- 花期 : 6〜7(〜8)月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2025年5月22日 神奈川県川崎市 中上・全体2 2025年6月1日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・花1 同 上 中下・花2 2025年5月22日 同 上 左下・果時 2025年7月3日 同 上 右上・葉1 2025年5月22日 同 上 右中・葉2、右下・幼生 同 上
- 撮影記 :
大正時代に観賞用に持ち込まれた花で、冷涼地の岩上や川原などに逸出しているとされている。
関東地方では高原だけでなく平地でも帰化の記録があり、綺麗な花なのでどこかで見られないかなと思っていた。
ある日、川崎市内の帰化植物を探しながら自転車で走り回っていたところ、道路の交叉地点の小さな空き地でこの花を見つけた。
石ころの間に狭い面積ながらこの花が広がり、花を咲かせていた。思いがけない場所での出会いにびっくりした。
首都圏の市街地でも、道路の隙間や植込みの下、空き地などをよく見てくと、初めて出会う帰化植物が色々ありそれなりに面白い。



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