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- 科名・属名 : グミ科 グミ属
- 特徴 :
高さ1〜3mの落葉低木。
枝は灰黒色で赤褐色で横長の皮目がある。枝は細く、紫褐色か帯黄紫褐色の少し裂けたざらつく鱗片に覆われる。
葉は互生、葉身は長楕円形〜楕円形、長さ5〜6cm、幅1〜2cm。先は尾状長尖頭で鈍端、基部は鈍形、縁は緩く波打つ。質は薄く、表面には淡黄褐色の小さな星状毛が散生し、主脈上ではやや密になり色も濃くなる。裏面には銀色の鱗状毛が密生し、帯黄褐色のの鱗片が散生する。葉柄は長さ3〜5mm、褐色の鱗片で覆われる。
花は葉腋に1〜3個が下向きか横向きにつく。萼筒は筒形、長さ約5mm、先は4裂し、下部がやや膨らみ子房が包まれる。萼裂片は卵状三角形、長さ3〜4mm、幅2.5〜3mm。外面には銀色の鱗片が密生し、その上に褐色の鱗片を散生する。
果実(偽果)は広楕円形で長さ9〜13mm、5月下旬〜6月に赤熟し、表面に銀色の鱗状毛を散生する。果柄は長さ1〜2cm。
別名 キリシマグミ
- 分布・生育地 :
四国(除く香川県)、九州 (国外:日本固有) 山地の向陽の林内、林縁
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2016年4月15日 鹿児島県霧島 中1・全体2、以下花は全て 同 上 (上、中1、中4(果実1)は拡大写真あり、写真をクリック) 中・4果実1 2019年6月3日 同 上 中4・果実2、以下葉、樹皮は全て 同 上
- 撮影記 :
グミの仲間では最も小さな花をつけ、花が咲いていても気をつけていないと若葉に隠れて見逃してしまいそうだ。
四国〜九州にかけて分布している日本固有種であるが、別名キリシマグミと言うように、霧島山では林内や林縁で比較的よく見られる。
この写真も霧島山で撮影したもので、4月中旬に訪れた時は花には少し早いかなと思ったが、咲き始めの花に出会えた。
いつか果実もと思っていたら、6月初めに訪れる機会があり、期待通り紅い実に出会えた。花の時と異なり、紅い実はよく目立った。
梅雨の雨に濡れ水滴をぶら下げた果実は、より美しく、美味しそうで、一口食べてみると見た目通り甘かった。
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