マメグミ(豆茱萸)

Elaeagnus montana


マメグミ1

  • 科名・属名 : グミ科 グミ属

  • 特徴 :
     高さ2〜3mの落葉低木。
     樹皮は灰褐色〜灰黒色、本年枝には帯赤褐色の鱗片に覆われる。
     葉は互生、葉身は卵状楕円形〜楕円形、長さ3〜8.5cm、幅2〜3.5cm。先は鋭尖頭、基部は広いくさび形、縁は強く波打つ。質はやや厚くて硬く、表面は初め銀色の鱗状毛が密生し、裏面は銀色の鱗状毛が密生し、その上に帯赤褐色の鱗状毛が散生し、主脈の下部と葉柄には帯赤褐色の鱗状毛が密生する。葉柄は長さ6〜9.5mm。
     花は葉腋に1〜3個束生して下垂し、萼筒は円筒形で子房の上部で括れ、長さ6〜8mm、幅3〜3.5mm。萼裂片は普通4個、卵状三角形で長さ、幅とも3〜4mm。萼筒の質は硬く、外面には銀色の鱗状毛が密生し、帯赤褐色の鱗状毛が混じる。花柄は長さ6〜14mm。
     果実(偽果)は広楕円形〜卵状球形、長さ(7-)9〜11mm、7〜9月に赤熟する。

  • 分布・生育地 :
     本州(宮城県以南の太平洋側)〜九州 (国外:日本固有)
     山地、ブナ体の林内、林縁

  • 花期 : 6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2015年6月28日  神奈川県箱根1
     中1・全体2    同  上
     中2・全体3 2018年7月3日  神奈川県箱根2
     (上、中1、中2は拡大写真あり、写真をクリック)
     中3・花序 2015年6月28日  神奈川県箱根1
     中4・花、中5・花(萼筒)    同  上
     左下・果実(液果) 2023年9月14日  山梨県南都留郡
     右上・葉(表) 2015年6月28日  神奈川県箱根1
     右中下・葉裏 2018年7月3日    同  上2
     右中上・葉裏(鱗片) 2015年6月28日    同  上1
     右下・枝  2023年9月14日  山梨県南都留郡

  • 撮影記 :
     春〜夏咲きのグミの中で最も遅く花を咲かせ、かつ自生地の標高も高い所が多い。
     関東でも箱根や丹沢の山の上部でよく見られ、この写真も箱根の山で撮影した。
     葉がやや硬く、縁が強く波打っているので花がなくても本種と見分けられる。
     グミは果実も撮影しなければと思い8月末〜9月に何度か訪れたが、やっと1個だけ赤熟した果実に出会った。図鑑には実を一杯につけた写真が載せられているが・・・。
     他の種類のグミでも感じたが、果実のついている時期は意外に短いのかもしれない。

  • 葉

    葉表(鱗片)

    葉裏(鱗片)

    枝

    同じ科の仲間の花
マメグミ2

マメグミ3

花序

花1

花2(側面)

果実(偽果)