ニッコウナツグミ(日光夏茱萸)

Elaeagnus nikoensis


ニッコウナツグミ1

  • 科名・属名 : グミ科 グミ属
     注.APG分類では、学名(E. montana var. ovata)

  • 特徴 :
     高さ2〜3mの落葉低木。
     若い枝は葉柄とともに帯紫赤褐色の鱗片に覆われる。
     葉は互生し、葉身は卵状楕円形〜卵状長楕円形、長さ7〜9cm、幅3〜5cm。先は鋭尖頭、基部は円形〜鈍円形、縁は波打つ。表面は若い時は淡褐色の星状毛があり、銀色の鱗状毛が少し混るが、星状毛は後に脱落する。裏面は銀色の鱗状毛が密生し、淡黄褐色の鱗状毛が疎らにある。葉柄は長さ7〜9.5mm、褐色の鱗状毛が密生する。
     花は葉腋に1〜3個の花を垂れ下げてつけ、初め白色であるが後に黄味を帯びる。萼筒は円筒形、長さ6〜7mm、幅3〜3.5mm、時に紡錘形に膨らみ、外面には銀色の鱗状毛を密生し、内面には星状毛を散生する。萼筒の先は4裂し、裂片は卵状三角形で鋭尖頭。花柄は長さ8〜15mm、銀色の鱗状毛に褐色の鱗状毛が混じる。
     果実(偽果)は広楕円形、長さ8〜11mm、7〜8月に赤熟する。
     別名 ツクバグミ

  • 分布・生育地 :
     本州(福島県〜長野県) (国外:日本固有)
     山地の林内、林縁

  • 花期 :   6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2016年5月25日  山梨県富士山麓
     中上・全体2    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花序 2015年5月26日    同  上
     中下・花 2016年6月11日  山梨県三つ峠
     左下・果実 2015年8月24日  群馬県赤城山
     右上・葉表(鱗片) 2016年5月23日  栃木県日光戦場ヶ原
     右中・葉裏1(鱗片) 2016年5月25日  山梨県富士山麓
     右下・葉裏2(鱗片) 2015年6月24日  栃木県日光戦場ヶ原

  • 撮影記 :
     東北地方南部〜中部地方の主に太平洋側に分布し、マメグミより北の山地に産し、その地域ではマメグミに置き換わっている。
     APG分類ではマメグミの変種とされ(学名var. ovata)、和名もツクバグミでニッコウナツグミは別名となっている。
     和名の由来となった日光で撮影しようと出かけたが、時期が遅く残花ばかりでいい写真が撮れなかった。
     それに、ここにはアキグミも生えていて間違いやすく、違いとなる葉表にある星状毛をルーペで確認して撮影した。

  • 葉表鱗片

    葉裏鱗片1

    葉裏鱗片2

    同じ科の仲間の花
ニッコウナツグミ2

花序

花

果実