ハスノハギリ(蓮の葉桐)Hernandia nymphaeifolia |
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ハスノハギリ科 ハスノハギリ属 高さ7〜20mの常緑高木。 葉は互生し、卵円形で、長さ10〜30cm、幅8〜20cm。先は尖り、基部は浅心形で全縁、両面無毛。質はやわらかい革質で光沢がある。葉柄は葉身の下部に楯状につき、長さ5〜15cm。 花は雌雄同株で、枝先や葉腋に散房花序となり、普通中央に雌花、両側に雄花の3個がつき、花被片は白色〜乳白色、長さ3〜5mm。雄花は3枚ずつ2輪に並ぶ花被片に包まれ3本の雄しべが、雌花は4枚ずつ2輪に並ぶ花被片に包まれ1個の雌しべがある。 花後、雌花を包む苞葉が袋状になって果実を包む。苞葉は球形で、径約3cm、黄色〜赤色になる。苞葉に包まれた果実(核果)は、楕円状球形で長さ約2cm、黒熟する。 小笠原、九州(沖永良部島以南)〜沖縄 沿海地 2012年9月1日 沖縄県西表島 中上・雄花 同 上 中下・雌花 2012年11月27日 同 上 下左・果実 2003年12月14日 同 上 下右・葉 2011年12月10日 同 上 世の中には面白い形をした果実が色々あるが、この樹の果実(正確に言うと果実を包む苞葉)も間違いなくその一つと言えるだろう。 雌花の苞が、花後袋状になって、まるで電灯の笠のように果実を包み、それが枝先にぶら下がっている姿は、一度見たら忘れられない。 花は、写真のように白色で割合に小さく目立つ花ではないだけに、実のない時期では周囲に溶け込んで探すのは一苦労する。 西表島では島を廻る周遊道路沿いに点々とこの樹があり、冬場気をつけていたらこの実が必ず目に入ってくることだろう。 同じ科の仲間の花 |
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