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- 科名・属名 :
ハスノハギリ科 テングノハナ属
- 特徴 :
長さ4〜5mになる常緑性のつる性木本(藤本)。
葉は互生し、3出腹葉、小葉は卵形〜卵円形、長さ5〜10cm、幅4〜8cm。先は尖り、基部は円形〜浅心形、縁は全縁。表面脈上に短毛があるほか、両面に先に曲がった毛が密生するが時に無毛。葉柄は長さ5〜10cm、背面に1列の短毛があるか無毛、葉柄で他のものに絡みつく。小葉柄は長さ8〜15mm、軟毛がやや密に生える。
花は葉腋から長さ8〜20cmの花序を伸ばし、集散花序となって疎らに花をつける。花は淡紅紫色、長さ13〜15mm。花筒は長楕円形で長さ約3mm、4稜があり、先は一旦くびれ、急に広がり花被片をつける。花被片は10個、5個ずつ2輪に並び、狭倒卵形で長さ約1cm、先は尖る。
果実(堅果)は楕円形、2個の半円形の大きな翼と2個の半楕円形の狭い翼があり、長さ1.5〜2cm、幅は長い翼を含め3〜4cm。
- 分布・生育地 :
沖縄(石垣島) (国外:台湾(南部)、フィリピン) 海岸近くの低木林内、林縁
- 花期 : 9〜11月(春にも咲く?)
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2018年11月1日 沖縄県石垣島 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
数年前、西表島で植栽された美しい花を見て、いつかは自生の花の写真を撮影したいと思っていた。
その後、日本では1ヶ所しかない自生地で株はみたものの、なかなか花をつけないと聞き、葉の写真だけを撮影した。
2018年秋、今年は花をつけているとの連絡をもらい、急遽花仲間と現地に飛んだ。
花は午後には落ちてしまうということで、到着後すぐに現地に向かうと、林縁に多くの花をつけた蔓がぶら下がっていた。
花は写真でもわかるように園芸種といっていいほどの美しさで、目一杯時間をかけて撮影した。
和名は淡紅色に色付き、翼がついた果実の姿を天狗の鼻(嘴)に見立てたものである。
何とかその変わった形の果実も撮影して見てもらいたいものだと思っている。
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