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- 科名・属名 : ヒメハギ科 ヒメハギ属
- 特徴 :
草丈10〜40cmの1年草。帰化。
根は細い針金状で枝分かれし、長さ1〜2cm。
茎は細く針金状で直立し、疎らに枝分かれし無毛。
葉は疎らに互生するか不規則につき、下部のものは2〜5個が輪生し、線形で長さ0.5〜2cm、幅1〜2(-3)mm。先は尖り、1脈があり、全縁で無毛。
花は茎頂に長さ6〜10cmの円錐形の総状花序になるが、花がついている花序(花穂)は長さ1〜2cm。花のついている下部では成熟した果実とともに花柄が落ち、落ちた花柄の痕跡が小突起となってやや間をおいて並ぶ。花弁は3個、白色で基部で合着し筒状になる。萼は5個、うち3個は小さく緑色で長さ約0.7mm、2個の側萼片は大きく翼状で花弁のように見え、白色〜淡紫色で、長さ1.5〜2mm。雄しべは8個、雌しべは1個、花柱は湾曲して伸びる。
果実(刮ハ)は扁平な楕円形、長さは翼状の萼片とほぼ同長、褐色で伏毛があり、2個の種子が入る。種子は楕円形で黒く、長さ約1mm。
- 分布・生育地 :
帰化(北アメリカ原産)(本州(関東地方の数県に記録) (国外:北アメリカ(原産地)) 草地、造成地の草叢、海岸
- 花期 : 6〜9月(〜11月頃までダラダラ咲く)
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2022年11月3日 神奈川県川崎市 中上・全体2 2022年9月28日 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花1 同 上 左下・花2 2022年9月15日 同 上 右下・葉 同 上
- 撮影記 :
ある植物観察会の報告で、川崎市内でこの花を記録しているのを見た。
「神奈川県植物誌」にも県内で1ヶ所だけに帰化していると書かれていた。
早速探しに出かけるが、ここだろうと思った造成地の草地をいくら探しても見つけられない。花期としては遅めなのでもう枯れてしまったのかとあきらめかけた。
それでもと再度目を皿のようにして探すと、10cmくらいの小さな株に花が咲いているのを見つけた。思ったより小さかったのは何度も草刈がされるせいかもしれない。
その後、近くを通りがかるたびに覗くと、11月でも花を見ることができた。
この花は1931年に千葉県で採集された標本に、牧野富太郎氏が和名をつけたと図鑑には記されている。
現在では関東地方(千葉・栃木・神奈川県)で記録されているが、それほど広がってはいないようだ。
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