ヒシ(菱)

Trapa japonica


ヒシ

  • 科名・属名 : ヒシ科 ヒシ属
     注.APG分類V、Wではミソハギ科(LYTHRACEAE)、学名(T. jeholensis)

  • 特徴 :
     水面に浮かぶ1年草。
     浮葉は放射状に伸びて水面に浮き、三角状菱形〜広菱形で、長さ、幅とも3〜6cm。上部の縁に三角状の鋸歯がある。裏面と葉柄に毛があり、葉柄は長く中央部は紡錘状に膨らみ、浮袋の役目を果たす。水中葉は糸状に羽状全裂する。
     花は白色、ときに淡紅色を帯び、径約1cm。花弁は4個、楕円状倒卵形で先は2浅裂する。萼裂片に毛がある。
     果実(堅果)はやや平らな倒三角形で、4個の萼のうち左右の両端の2個が変化して刺となり、刺の先端付近に小さな下向きの刺がある。刺と刺の間は3〜5cm。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜九州 (国外:朝鮮、中国、ウスリー)
     池、沼

  • 花期 :   7〜10月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1995年8月27日  新潟県瓢湖
     (上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中上・花1 2004年8月29日  新潟県福島潟
     中下・花2 2018年9月6日  東京都葛飾区
     左下・果実、右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     古い池や沼の水面を覆って大群落になっている光景をよく見る。
     割合に水深のある方が好みらしく、小さな花を撮影しようと思っても近づけないことが多い。
     この植物、花が終わると水中に大きな2つの刺のある果実(堅果)になり、昔はこれを食用にしたようだ。

  • 葉(浮葉)

    同じ科の仲間の花
花1

花2

果実