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- 科名・属名 : フトモモ科 テンニンカ属
- 特徴 :
高さ1〜3mの常緑低木。
小枝には灰白色の短く柔らかい毛を密生する。
葉は対生、下部では3個輪生する場合もあり、葉身は長楕円形、長さ5〜6cm、幅約3cm。先は鈍頭、基部は尖るか鈍形、やや目立つ3行脈がある。質は革質、表面は無毛で艶のない質感、裏面には灰白色の軟毛が密生する。
花は葉腋に集散花序につき、花弁は5個、楕円形で開出し、長さ約12mm、初めは桃紅色で次第に淡い色になり、外面に柔らかい毛がある。雄しべは多数あり、花糸は赤〜ピンク色、長さ約1cm。萼はコップ状で先が5裂し、裂片は鈍頭で外面に柔らかい毛がある。
果実(液果)は楕円形、長さ約12mm、紫色に熟し、外面に柔らかい毛があり、先端には萼が宿存し、パルプ質の部分は甘味と芳香があり、食べられる。種子は小型で多数ある。
- 分布・生育地 :
沖縄 (国外:中国(南部)、台湾、東南アジア、フィリピン、インドネシア、インド、スリランカ) 石灰岩地の山地林縁、乾いた低木林
- 花期 : 5〜6月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2016年5月14日 沖縄県国頭郡 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
沖縄島北部、乾いた林縁に桃紅色やピンク色の美しい花が咲いていた。
一瞬、園芸種の逸出かと思った。事実、図鑑によっては栽培種の逸出と書かれているものがある。
ここでは、平凡社の「日本の野生植物」の沖縄に自生しているとの記述に従った。
果実は食用や薬用とし、また花が美しいことから栽培されるようだが、まだ甘いとされる果実は食したことはない。
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