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- 科名・属名 : イラクサ科 カテンソウ属
- 特徴 :
草丈10〜30cmの多年草。
茎は多少上向きの毛がある。
葉は互生、葉身は扇状卵形で、長さ幅とも1〜3cm。先は円く、基部は切形、縁には4〜8対の鈍鋸歯がある。葉柄は葉身より少し長いか同長。托葉は卵形で1〜2mm。
花は雌雄同株で、雄花序は上部の葉腋につき、葉より長い長い柄がある。花被片、雄しべは5個、雌花序は柄がなく葉腋にかたまってつくが目立たない。雌花被片は4個で披針形、先端に剛毛があり。淡紅色、外側のものは背面に竜骨がある。
果実(痩果)は花被に包まれ広卵状レンズ形で細点があり、長さ約1mm、花被片よりやや短い。果実は熟すと花被から落ちる。
雄花被片の外側の淡紅色の部分が淡緑色のものがあり、
●アオカテンソウ(仮称)(左下の写真)とした。
- 分布・生育地 :
本州〜九州 (国外:朝鮮、中国(中部)、台湾) 山野の林下
- 花期 : 3〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2007年4月1日 群馬県藤岡市 中上・全体2 2007年3月31日 東京都高尾山 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中中・雄花序、中下・雌花序 同 上 左下・アオカテン(仮称) 2007年4月1日 群馬県藤岡市 (左下は拡大写真あり、写真をクリック) 右下・葉 2022年3月30日 神奈川県足柄上郡
- 撮影記 :
春早く咲き群生することが多いため、植物写真を撮り初めの頃、誰でもこの花を写した記憶があるだろう。
私も、1970年代後半、ポジフィルムを使い始めた最初の日に撮影していた。
ところが、初期の頃のカットはピントや構図も甘い、そのうえフィルムも色褪せてきていて使い物ならならない状態になった。
その後久し振りにじっくり観察・撮影した。雄花の外側は淡紅色であるが、開花すると5個の白い雄しべが順次星状に全開する。全開するとき花粉を飛ばす様子も見て取れた。
その花粉を飛ばす瞬間を撮影しようと、裂開前の花にカメラを向けシャッターチャンスを狙ったが、いつも花粉を飛ばした後、動画でない限り難しそうだ。
雌花は葉柄がなくかたまって葉腋につくが、目立たないしどの花にもついている訳ではなさそうだ。何十本もチェックしてやっとそれらしき花を見つけ撮影した。
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