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- 科名・属名 : イラクサ科 ツルマオ属
- 特徴 :
茎の長さ15〜100cmの多年草。
茎はまばらに分枝し、つる状に長く地を這い、先は立ち上がって高さ30cm程度になる。
葉は対生、葉身は披針形〜長楕円状被針形、長さ3〜8cm。先は尖り、基部は切形〜浅心形、全縁。3脈が目立ち、両面の縁近くに疎らに短毛がある。葉柄は長さ1〜3mm。托葉は合生し、広卵形で鋭尖頭、長さ2〜3mm。
花は雌雄同株で、球形の花序が葉腋につく。雄花は長さ約4mmの柄があり、花被片は5裂し、裂片は倒長卵形、上部の背に横筋があり、毛がある。雄しべは5個。雌花はほとんど無柄、花被は合生し、卵形で先に毛がある。果時には果実を包む。
果実(痩果)は黒色で艶があり、長さ約1mm。
- 分布・生育地 :
本州(静岡県、紀伊半島南部、中国地方)、屋久島〜沖縄 (国外:中国(中南部)、台湾、東南アジア〜インド) 荒地、道路端
- 花期 : 9〜10月(沖縄はほぼ1年中)
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2006年6月11日 鹿児島県奄美大島 中上・全体2 2019年4月2日 沖縄県国頭郡 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中下・花1、以下全て 同 上
- 撮影記 :
本州にも南部にわずかに分布しているようであるが、南の島ではごく普通に見られ、最初に出かけた時は喜んで写した。
しかし、どこにでも普通に見られ有難みがないことから、その後は出会っても「ツルマオか」と気にも留めないくらい冷遇されている。
ツルマオ(蔓苧麻)とは名づけられているが、下部は這うものの上部は蔓状ではなく茎は真っ直ぐ立ち上がる。
奄美大島でみた上の写真の株は十数本が株立ちし、見事な咲きっぷりだった。
花は雌雄同株で葉腋につくが、中下の花の写真では5個の花被片を広げた雄花が目立ち、左下の花の写真では花被が合生した雌花が目立つ。
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