ミツマタ(三叉)

Edgeworthia chrysantha


ミツマタ1


  • 科名・属名 : ジンチョウゲ科 ミツマタ属

  • 特徴 :
     高さ1〜2mの落葉低木。栽培逸出。
     枝は黄褐色で3つに分かれて出、半球形の樹形となる。
     葉は互生、葉身は長楕円形〜広披針形で、長さ9〜25cm、幅2〜6cm。先は鋭形で基部はくさび形、裏面は粉白色。
     花は葉に先立って咲き、球形の頭状花序になって30〜50個つく。花序の柄は長さ8〜20mm、有毛、苞は早落。花弁はなく、花弁状の萼は筒形で先は4裂し、裂片は円形で、長さ約4mm、内側は黄金色で外側は白色または金色の毛が密生する。雄しべは8個、萼筒口に2列につき、葯は長楕円形で長さ約2mm。子房は楕円形で長い毛があり、長さ約3mm。花柱は長さ4〜6mm。
     果実(核果)は乾質緑色で有毛、残存する萼筒に包まれる。種子は紡錘形、長さ4〜5mm。

  • 分布・生育地 :
     栽培逸出(中国原産)(本州〜九州で逸出し野生化) (国外:中国〜ヒマラヤ)
     山地

  • 花期 :   3〜4月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1997年4月12日  香川県三豊郡
     中上・全体2 1996年3月24日  神奈川県足柄上郡
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中中・花1 1997年4月12日  香川県三豊郡
     中下・花2(末期) 2022年4月25日  大分県佐伯市
     左上・枝、以下全て    同  上

  • 撮影記 :
     樹皮の繊維を和紙の原料とするため中国から持ち込まれ、本州以南の地で栽培されていた。
     現在でも一部栽培されているものの、需要がほとんどないため放置され、そこから逸出したものが野生化している。
     春先、葉の展開する前に咲く鮮やかな黄色の球状の花は、和名の由来となった3つに分かれる枝とともによく目立つ。

  • 葉(表)

    葉(裏)

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ミツマタ2

花1

花2(末期)

枝