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- 科名・属名 : ジンチョウゲ科 シャクナンガンピ属
- 特徴 :
高さ約1mの落葉低木。
枝は太く、上部に密に大きな葉痕がある。
葉は互生、枝の上部に輪生状に集まってつき、葉身は倒卵形〜卵状披針形、長さ5〜18cm、幅2〜7cm。先は鈍形〜微突形、基部はくさび形でしばしば左右が歪み、全縁。質は薄い草質で裏面は緑白色、両面無毛。葉柄は長さ2〜6mmと短い。
花は本年枝の先に長さ5〜20mmの花柄を出し、時に1〜2本の枝を出し、頭状に数個〜30個程度の花をつける。花は外面は淡紅色、内面は白色。萼筒は長さ10〜13mm、細くて中ほどで曲がり、無毛。萼裂片は披針形で先は4裂して開出し、外側の2片は長さ約4.5mmと大きく、内側の2片は約2mm。雄しべは萼筒の中(曲がったあたり)に8個が2列につき、外からは見えない。雌しべは長さ3〜4mm。子房は楕円状円形で有毛、長さ約1.5mmの曲がった柄がある。
果実(乾果)は緑色、基部が短柄となって宿存性の萼筒に包まれる。種子は紡錘形。
- 分布・生育地 :
九州(宮崎県北部) (国外:日本固有) 山地の林内
- 花期 : 6〜8月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2019年7月11日 宮崎県 中上・全体2、以下全て 同 上 (上、中上、中中は拡大写真あり、写真をクリック)
- 撮影記 :
この花が世界中でここ(宮崎県北部の一部の山)にしかないことは知っていたが、機会がなく宮崎県南部に花見に出かけて帰りにやっと訪れることができた。
梅雨の合間の晴天であったが、平日なのでこんな山深い場所を訪れる人はいないだろうと思っていたが、この花目当ての登山者が何組かいて驚いた。
事前の調べで急な登山道と知っていたが予想通りの厳しさ、この花見たさに連日の山歩きで疲れた身体に鞭打って登った。
途中で下山してきた登山者に一番近い花のありかを教えてもらい、最後の力を振り絞ってやっとたどり着いた。
沢沿いの林下に点々とこの花が咲いていた。思ったより小さな木だったが、萼筒が途中で大きく曲がる特徴的な花に出会え疲れも吹っ飛んだ。
屋久島にはこの花によく似たシャクナンガンピという花があり、以前チャレンジしたが台風の襲来で出会えなかった。この花を見て一層出会いたい気持ちが強くなった。
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