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- 科名・属名 : カバノキ科 ハンノキ属
- 特徴 :
高さ8〜15mの落葉小高木。
幹は径10〜30cmになり、枝はよく分枝し、樹皮は灰褐色。
葉は互生、葉身は狭卵形、長さ4〜10cm、幅2〜4.5cm。先は次第に鋭く尖り、基部はやや円形、縁には先が短凸点に終わる細かい重鋸歯がある。側脈は13〜17対、裏面脈上に伏毛がある。葉柄は長さ7〜12mm。
花は雌雄同株、葉の展開前に開花する。雄花序は枝先や上部の腋から出て垂れ下がり、長さ4〜6cm、幅約10mm。雌花序は雄花序より少し下に1〜2個ついて直立し、花序に柄がある。
果実(果穂)は卵状長楕円形〜樽形、長さ1.5〜2cm、直立または斜上し、10〜11月に熟す。果鱗は扇形で黒褐色、長さ5〜6mm。果実(堅果)は楕円形、長さ3.5〜4mm、両側に翼があり、先端に2個の花柱が残存する。
- 分布・生育地 :
本州(福島県〜紀伊半島までの太平洋側)、四国、九州 (国外:日本固有) 丘陵〜山地(尾根沿いなどに多い)
- 花期 : 3〜4月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1 2024年4月1日 大分県由布市 中1・全体2〜中4・雌花序 同 上 (上、中1は拡大写真あり、写真をクリック) 中5・果実1(果穂) 2025年7月6日 山梨県八ヶ岳山麓 左下・果穂2(越冬後) 2024年4月1日 大分県由布市 右上・葉(表) 2025年7月6日 山梨県八ヶ岳山麓 右中・葉(裏)、右下・幹 同 上
- 撮影記 :
春先早くまだ葉を開く前に花をつける。
山地の尾根筋などに多いが、崩壊地や治山工事後の法面にもいち早く進出してくる。
花の写真も高速道路の工事で削られた法面で花をつけていたものである。
果実(果穂)は秋に熟すが、越冬して翌年春の花の時期にも残っている。
オオバヤシャブシによく似ているが、葉がやや小さく側脈の数が多いこと、雄花序が枝先につくことなどが異なる。



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