ミネカエデ(峰楓)

Acer tschonoskii


ミネカエデ1


  • 科名・属名 : カエデ科 カエデ属
     注.APG分類では、ムクロジ科(SAPINDACEAE)、属名以下変わらず

  • 特徴 :
     高さ1〜5(-10)mの落葉小高木。
     幹は太いものでは径15cmになり、樹皮は灰褐色。
     葉は対生、葉身はほぼ五角形、長さ3.5〜7cm、幅5.5〜11cm。5〜7中裂し、裂片はさらに羽状に浅裂、中央裂片は菱形状卵形、裂片の先は短鋭尖頭、基部は心形、縁は重鋸歯縁。花時には裏面脈上に赤褐色の縮毛を散生するが、成葉では基部だけに褐色の軟毛がある。葉柄は紅色を帯び、長さ2〜5cm。
     花は雌雄異株または同株。花序は長さ2〜5cmの総状になり、5〜10花をつける。花柄は長さ5〜10mm。花被片は5個、黄緑色で時に紫色を帯び、倒披針形〜倒卵形、長さ4〜6mm。萼片は5個、長さ4〜5mm、花弁より短くて細い。雄しべは8個、花弁とほぼ同長。雌花の退化雄しべは、長さ約2mm。花柱の先は渦巻状に巻く。
     果実(翼果)の分果は長さ2〜3cm、翼はほぼ直角に開く。

  • 分布・生育地 :
     北海道〜本州(静岡・岐阜・福井県以北) (国外:日本固有)
     温帯の山地や亜高山帯の林縁

  • 花期 :   6〜7月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2005年7月9日  長野県八方尾根
     中上・全体2 2015年7月13日  群馬県至仏山
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花1 2005年7月9日  長野県八方尾根
     左下・花2 2015年7月13日  群馬県至仏山
     右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     中部地方以北の主に亜高山帯で見られるカエデ類で、日本の固有種である。
     八方尾根や尾瀬至仏山で撮影したが、どちらも花の多い山なので、目線は地上に向けられていて、樹の花はなかなか気づかない。
     草本も木本に加えシダ類まで撮影し始めると、目線の置き所が定まらず、見逃してしまう植物が少なくない。

  • 葉

    同じ科の仲間の花
ミネカエデ2

花1

花2