シマウリカエデ(島瓜楓)

Acer insulare


シマウリカエデ1


  • 科名・属名 : カエデ科 カエデ属
     注.APG分類では、ムクロジ科(SAPINDACEAE)、属名以下変わらず

  • 特徴 :
     高さ5〜10mの落葉小高木。
     今年枝には花時だけに赤褐色の縮毛がある。
     葉は対生、葉身は卵形で不分裂〜3〜5浅裂し、、長さ5〜8(-12)cm、幅3〜5(-10)cm。先は尾状、基部は浅心形〜心形、縁は細かい単鋸歯〜重鋸歯があり、鋸歯の先は鈍頭。初め褐色の縮毛があるが、成葉ではほとんど無毛。葉柄は長さ2〜6cm。
     花は雌雄異株、花序は枝先に長さ5〜7cmの総状花序となって下垂し、10個前後の花をつける。花柄は長さ3〜10mm。花弁は5個、倒披針形で黄緑色、長さ約6mm、数個の鋸歯がある。雄花の萼片は5個、楕円形で長さ約3mm。雄しべは8個、花盤の裂片と互生し、萼片よりやや長い。雌花の花弁は長さ約3.5mm、萼片は長さ約2mm。退化雄しべは8個、長さ約1mm。子房に赤褐色の短毛があり、花柱の先は渦巻状に外曲する。
     果実(翼果)の分果は長さ約2cm、果翼は鈍角に開く。

  • 分布・生育地 :
     鹿児島県(奄美大島、徳之島) (国外:日本固有)
     山地の林縁

  • 花期 :   3月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 2018年3月12日  鹿児島県奄美大島
     中上・全体2、中中・雄花    同  上
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・果序 2023年5月9日    同  上
     左下・果実(翼果)、右上・葉1    同  上
     右中・葉2 2018年3月12日    同  上
     右下・葉3(裏) 2023年5月9日    同  上

  • 撮影記 :
     何度も訪れている奄美大島、今回は最近発表されたカンアオイ類のいくつかの撮影を目的に訪れた。
     何とか目的を達成し余裕ができたので、以前撮影した花の自生地を再訪することにした。
     目的地に向かう途中の林縁、カエデの仲間のこの花が咲いているのに気がついた。
     多分以前も見てはいたのだろうが、草本だけに目を向けていたため、今回初めて気がついた。
     本州〜九州に分布するウリカエデとの違いは、葉柄が長く、普通3〜5浅裂する(右中の写真の葉は無分裂のタイプ)点などが異なる。

  • 葉1

    葉2

    葉3(裏)

    同じ科の仲間の花
シマウリカエデ2

雄花

果序

果実(翼果)