|
- 科名・属名 : カエデ科 カエデ属
注.APG分類では、ムクロジ科(SAPINDACEAE)、属名以下変わらず
- 特徴 :
高さ8〜10mの落葉小高木。
幹は径10〜15cm、樹皮は暗灰色〜灰色、成木では縦に割れる。
葉は対生、葉身は長楕円形、長さ8〜13cm、幅2.5〜5.5cm。先は急鋭尖頭、側脈は18〜25対、基部は浅心形〜円形、縁には重鋸歯がある。若い葉には表面脈上と裏面全体に伏した軟毛があるが、後裏面脈上のみ有毛になる。葉柄は長さ0.5〜2cm、花時には軟毛がある。
花は雌雄異株、花序は長さ5〜10cmの総状花序となり、垂れ下がって咲き、節に軟毛がある。花柄は長さ1〜3cm。花は淡黄色、径約1cm、雄花序は5〜15花つき、花弁は普通4個、楕円形で長さ3.5〜7mm、萼片も普通4個、楕円形で花弁とほぼ同長、花弁とともに軟毛がある。雄しべは4〜10個、花弁より短い。雌花序は3〜7個、花弁は楕円形、長さ4〜7mm、萼片もほぼ同長、ともに軟毛がある。退化雄しべは、長さ約1.5mm、子房は全体に白色の長軟毛があり、花柱は長さ約3mm、2裂し、花後6〜8mmに伸びる。
果実(翼果)は分果からなり、長さ2.5〜3cm、無毛で、翼はほぼ直角に開く。
- 分布・生育地 :
本州(岩手県以南)〜九州 (国外:日本固有) 山地の沢沿い
- 花期 : 4〜5月
- 撮影月日・場所 :
上・全体1(雄株) 2013年4月15日 東京都高尾山 中1・全体2(雌株) 同 上 (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック) 中2・雄花序 同 上 中3・雄花 2022年4月24日 大分県由布市 中4・雌花序 2013年4月15日 東京都高尾山 左下・果実(翼果) 2014年6月23日 同 上 右上・葉1 2013年4月15日 同 上 右下・葉2 2022年4月24日 大分県由布市
- 撮影記 :
東京都高尾山の沢沿い、新葉を通して降りそそぐ光で、景色全体が淡い黄緑色に包まれている。
楽しませてくれたスミレ類など春の花もほぼ終わり、下だけでなく上を見上げる余裕も出てくる。
見上げた新葉の間に咲く木の花が目に付く時期で、この花も枝先から花序を垂らし、小さな淡黄色の花を咲かせている。
和名は花後の果実(翼果)の翼が直角に開いた形を、千鳥の飛ぶ姿に例えたつけられたという。
同じ科の仲間の花
|