ジロボウエンゴサク(次郎坊延胡索)

Corydalis decumbens


ジロボウエンゴサク1

  • 科名・属名 : ケシ科 キケマン属

  • 特徴 :
     草丈10〜20cmの多年草。
     塊茎から頂芽が肥厚して新塊茎となり、新塊茎から根出葉と数本の花茎を出す。
     葉は2〜3回3出羽状複葉、小葉は2〜3深裂し、裂片は長さ1〜2cm、幅3〜7mm。根出根には長い葉柄がある。花茎にも葉が2〜3個つく。
     花は茎頂に少数つき、紅紫色から青紫色、長さ1.2〜2.2cm。苞は卵形で全縁。
     果実(刮ハ)は線形で1.5〜2.2mm。微小な根棒状突起のある種子が数個入る。

  • 分布・生育地 :
     本州(関東地方以西)〜九州 (国外:台湾、中国)
     低地や山地の草地、林縁

  • 花期 :   4〜5月

  • 撮影月日・場所 :
     上・全体1 1982年4月25日  東京都高尾山
     中上・全体2 2010年4月24日  熊本県阿蘇
     (上、中上は拡大写真あり、写真をクリック)
     中下・花 2017年5月3日  東京都八王子市
     左下・苞、右下・葉    同  上

  • 撮影記 :
     和名は、伊勢地方でスミレのことを太郎坊、この花のことを次郎坊とよんで遊びに使ったことに由来している。
     他のキケマンの仲間に比べ、花数がすくないせいか、何となく優しい感じがする。
     関東地方以西では、春先、明るい林下や川岸の草地でよくこの花を見かける。
     九州で見かるものは、関東辺りで見る淡い色の花に比べ紅紫色が強く鮮やかで、しっかり自己主張しているように見えた。

  • 葉

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ジロボウエンゴサク2

花

苞